甲斐駒ケ岳 仙丈ケ岳
(標高 2966m       3066m)
1996年8月〜4日 晴れ
北沢峠---仙水峠---駒津峰---甲斐駒ヶ岳---駒津峰---双子山---北沢峠
北沢峠---大滝の頭---小仙丈岳---仙丈岳---馬の背---薮沢分岐---北沢峠

3000級の高い峰が連なる南アルプス北部に甲斐駒ヶ岳・仙丈岳の対象的な2座が
連なっている。
甲斐駒ヶ岳は、ダイナミックな花崗岩の岩場、ザレ場の多いとても男性的な山容。
一方仙丈ヶ岳は大きなカールとお花畑の優しい女性的な山です。
標高は甲斐駒ヶ岳より僅かに勝り南アルプスの女王とも称される人気の山である。
大阪からはJR中央線の伊那市より戸台口へ(バス又はタクシー)にて。
戸台口からは村営のバスで北沢峠に向う。

今回は北沢長衛小屋で前泊し早朝より甲斐駒ヶ岳への山行となる。
岩稜の甲斐駒ヶ岳の登りはきつい。
ガレ場を越え、仙水峠までは約1時間。
しばし休憩のあと標高差470mの急登で駒津峰へ。
厳しい!あごがでそう!
やっとの思いで辿りついた駒津峰からの眺めは最高!
摩利支天を従えた甲斐駒ヶ岳の勇姿は迫力満点です。
山頂へは、さらに下り登りを経てズルズル滑るザレ場と岩場の歩きにくい歩行。
ほとんど這いつくばって、両手両足フル稼動で何とか山頂に到達。\(^o^)/
山頂には信仰の山らしく祠が祭られている。
さっそく三角点にあいさつをして雄大な景観を楽しむ。






この日は天気もよく北岳はもちろん富士山の姿もくっきり。
遥か遠くに北アルプス、中央アルプス、八ヶ岳連峰などが雲海の中に姿をみせてくれている。


甲斐駒ケ岳から鳳凰三山を


鋸岳(後方には御岳、乗鞍岳など)


甲駒ケ岳から北岳を

山頂での休憩後、駒津峰まで下山し昼食。少々食欲なし。
(献立のラーメンの水不足で塩辛くて大失敗)
少しばかりの雑炊を無理やり口に入れ下山に備えるが、全く元気が出てこない。
転ばないように注意をしながら、双子山を越え無事に15時40分下山。
本日の歩行、10時間。
この日は村営の長衛荘に宿泊。
太陽に焼けた肌がヒリヒリするし、寝不足と疲れのためか、夕食もあまり進まない。
明日に備えメンバーより一足早く横になる。
しかしこの日は最悪。
消灯後小屋の中で何とも非常識な酔っ払い叔父さんが大きな声でわめき散らしているのです。
いつまでも治まらない雑音に業を煮やした我がメンバーが「静かにして!
同行の人、その酔っ払いを何とかして下さい」と一括(浪花女は度胸も満点)。
やっとのことで静かになって浅い眠りにつく。


仙丈ケ岳からの北アルプス
翌朝は4時起き。まだ明けきらない中を懐中電灯を手に仙丈ヶ岳に向け出発。
甲斐駒とはガラッと山容の異なる仙丈ヶ岳は美しく登山道も比較的歩きやすい。
途中での朝食も含め小仙丈岳に9時30分に到着。
小仙丈岳から仙丈ヶ岳は大好きな稜線歩きとなる。
距離は長いものの、風もあり、可愛い高山植物などにも気分がまぎれ気持ちの良い歩行である。
快晴のこの日は真っ青な空と優しい姿のカール、沢山の高山植物、と女王と呼ばれる所以にも納得。





山頂で3000級の山を充分に実感し、ゆったりとお花畑の藪沢カールを下山。
途中、馬の背ヒュッテ前で昼食をとり15時北沢峠に下山。

無事に2山の登山を終え村営バスで戸台大橋にある民宿で疲れた身体を癒す。
民宿はオバサン一人です。
最近は営業もあまりしていないとの事であるが、他の宿泊施設が確保できないとの私たちの事情に
快く受け入れてくれ、到着時には表玄関で冷たいスイカを用意してもてなしてくれ、大感激。
五右衛門風呂と民宿のオバサンの手料理にビールも一段とおいしく感じました。
そして久しぶりの畳の上で大の字になって翌日帰阪。
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