白山(2702m)
初めての宿泊登山は快晴なり
1994年8月4(土)〜6日(月)晴れ
別当出合---砂防新道---甚之助ヒュッテ---南竜ガ馬場(泊)
展望コース---室堂---御前峰---翠ガ池---室堂小屋(泊)
観光新道---黒ボコ岩---別当出合


日本三名山の一つ白山は、深田久弥の「日本百名山」でも有名な山ですが雪の多い北陸地方の
立地ということもあり雪を抱いた景観は大変美しく、何よりも高山植物の宝庫としても超有名
な山でもあります。
数多くの高山植物に「ハクサン○○」という名前がついていることからもうかがい知れます。
独立峰の白山は総称で、最高峰の御前峰・大汝峰・剣ガ峰からなっています。
白山へはJR金沢よりバス(約2時間)で別当出合まで。ここが登山口になります。

標高2000m以上の山歩きは初めての経験であり、何かと緊張の連続。
普段のリュックと違い重くて大きなリュックに無事についていけるだろうかと不安が
交差しながらも、森林限界以上を歩く事に胸が躍ります。
メンバーは私たち初心者3人といつもお世話になっているリーダーのT氏の4人で
とにかく初めての事ばかりということで、ゆったりとした山行計画でスタート。
登山口を12時過ぎに出発し砂防新道を登り、約2時間30分で甚之助ヒュッテに到着。
しばらく休憩して、本日の宿泊予定である南竜ガ馬場まで出発。
チラホラ見え始めた可愛い花にも正直目をむける余裕がありません。
最後の登りを終え南竜山荘に到着。





南竜山荘は真っ青な空と白い雲と緑の山々との中に赤と白で彩られたとっても素敵な山小屋です。
荷物を置いて小屋の廻りを歩きましたが、初めてお目にかかる小さな可愛い花ばかり。
名前を覚えるのが大変です


一夜明け、2日目は展望新道歩きで最高峰にむけ出発。

この日も天気は快晴です。展望新道というくらいですから景観はさすがに良く、
途中の展望台からは近くは別山、下には白水湖。雲の上にポッカリと御岳山、乗鞍岳と最高の眺め。
素晴らしい景観を眺め元気も回復し、山頂直下の室堂小屋へ前進します。
色々なコースを経て来る基地の室堂は流石に賑やかです。
山頂へは一頑張り。2702mの御前ガ峰に登頂。
ここからは翠池に下山し、昼食にかかります。
雪渓があちこちに見られます。
メンバーの一人が雪渓を崩してカキ氷にしてくれました。
ふぅーん!冷たくて中々の味わいでした。
この後は池の周囲のお花畑を思いっきり楽しみながら室堂小屋へ到着。
早い夕食の後、夕日の沈むのを観察。静かに厳かに、落ちていく夕日に声も出ない。
消灯後、眠れぬままに小屋の外に出ると満天の星空。綺麗。
じっと見ていると流れ星がスーっと落ちていきます。
3日目、苦労して登ってきて味わう感動の数々を胸にご来光の合図である
太鼓の音で起床する。
この日は観光新道からの下山となるが、稜線上は素晴らしいお花畑の連続です。
白山では30種類以上の植物を観察したのですがどれも、可愛い花ばかりです。





長く厳しい雪の中から力強く太陽に向かって花を咲かせる高山植物に完全に魅せられしまいました。
もうすっかり虜になってしまいましたね。

リーダーのTさんがこんな言葉を残してくれました。
「苦しかったことは筋肉痛とともに忘れ去り感動だけがふつふつと蘇ってきます。
今回得ることができた経験と、きっとなったであろうやみつきで次回の計画を練って何よりも安全登山をしましょう」
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