05年度- 2 読 者 便 り から  
05/07/29
「天天素」がネット上で販売
偽造「白酒」は何時根絶できるか
ビタミンミルク 違反製造


以上三件拝見。どれも総てが低レベルで「困ったものですね」と言うほか
ありませんね。 中国東北地方に住んだことのある私は、中国人気質
の様なものも幾らか知らないわけではないのですが・・・巨大な国家
「中国」の底知れない恐ろしさと脆弱さを同時に感じます。

学生結婚が許される事になった由、やはり中国は特別な国だったのだな、
との感を強くしました。

故郷に帰り、祭礼を見る

中国では、毛沢東の共産主義思想時代に生活習慣や旧来の風習が
無くなったり、変わったりしたであろうと思うのですが、田舎に昔ながらの
墓参りの習慣が残っていたとすれば、何かほっとする、心温まる風景ですね。
然し、自然が破壊され、生産工場になったり、住宅になったりする状態は
日本でも見られますが、やはり心が寒いという感じです。

土地の収用は日本でもありますが、1万元は余りにも酷い仕打ちだと思います。
国が農民を愚か者だと思っている証拠でしょう。それに対して抵抗できないと
すれば、本当に悲しいですね。ここに書かれている通り、墓は自分のルーツに
思いを馳せる貴重な場所であると私は思います。少し遠くても皆が年に一乃
至二回は家族揃って出かける余裕のある世の中でありたいものです。

0730「李副市長」

「李副市長息子が語る」は、善良な人間が、俗にいう「魔がさす」
形で堕ちて行く状況が表現されていて、既に大人で、しかも知識
人である息子の、温室育ち的素直さを哀れに感じました。
典型的な良い家庭も知らず知らず不幸な家庭に変わるという
悲劇的一シーンであると思いました。

「中国では免罪事件が絶えない」を読むと、中国が国家として未だ
低レベルにある事に他ならないと感じざるを得ません。
法治国家として充分成長し得ないのは「社会主義国家である」こと
にも原因はあるのでしょうか?確実な証拠を把握することに全力投
球して欲しいですが、確かにこれらが新聞の記事になる事だけでも
中国のために喜ぶべきかもしれませんね。

「中国の驚異的な貿易依存度」を読むと、ややもすれば中国経済の
強い面が強調されているメディア報道からの印象がちょっと変わります。
中国は確かに大国ではあるけれど、国家経済の観点からは、いまだ
幼いと感じます。真の力を持つようになったら、かなり手ごわい相手には
なるでしょうね。

以上私の感想ですが、これは南方週末の翻訳に取り組んでいらっしゃる
要様に私が感じたままをお伝えするもので、特に掲載して頂かなくても
良いものです。勿論掲載したら困る、という訳ではありませんが。

0817 「阿 星」       

 阿星が製袋工場主を殺した一連の経過を読むと、阿星という青年
・・・未だ大人として充分成長していない二十歳の青年・・・に同情
します。殺された方と殺した青年との関係は、事情に違いはあっても、
ある意味では、普遍的な人間関係の問題でもあるとも思えます。
然し、現在、中国が抱える非常に悲しい領域であり、中国という国家
に対しても同情します。
ただ、農村に籍をもつ人間が都会に出る場合、何等かの手続きが必
要らしい事は、この「南方週末」の翻訳を拝見していて、何回か読みま
した。その辺、政治的思惑がどうなっているのか?知識不足の私は理
解に苦しむ所ですが、政治の貧困と言うべきなのでしょうか?
都会に出なければ幸せを掴めないのもおかしいとは思うのですが、日本を
含めて農村又は農業問題は大きな課題として、地球規模で取り組むべ
きなのではないでしょうか?

農業問題という大きなテーマが、中国において顕著な形で噴出しているよ
うな気がします。農民が都会に出やすくする、というよりは、国家としての
賢明な農業政策が急務であるように感じました。

「青年報」と「南方週末」がこの様な問題に対して、正面から取り組んでいる
唯二の新聞だとすれば、この二社は非常に価値の高い媒体であると思います。



0819 「虎頭地下要塞」

 虎頭地域の日本軍地下大要塞
いつも、ありがとうございます。また、翻訳ご苦労さまです

虎頭要塞、ずっと関心をいただいておりましたので
大いに学ばせていただき

0820 「」

 毎回興味を喚起させてくれる記事の配信ありがとうございます。
1年前、北京工人スタジアムのサッカー観客をみて中国の人達の凄まじい政治、
支配層への不満爆発に驚きました。
 要さんのHPをから中国共産党政治とはどんなことをしてきたかも
随分、よくわかってきました。まさに目からウロコです。

 今年の8月15日に浮かんだとても初歩の質問なのですが、、、
中国、朝鮮半島国家2つは『過去の反省、謝罪』と相変わらずのコメントでした。
この3国と同じ条件の台湾はなぜ同じ政府談話をださないのでしょう?
とても不思議です。前国家総統はもっともっと日本訪問したいようですし。

 そしてもう1つ。
シンガポール、香港、台湾と中産階級が育ち先進国になった中国人国家は皆
植民地支配をながく受けた国ばかりですね。どうしてこんな結果なのでしょう?

もしよろしければ教えてください。

0825 「虎の皮資源」

 虎の資源利用再開か。拝見しました。
虎を資源として認識したことは無かったので、「そうだったのか」と
いう感じで拝見しました。然し虎を絵や童話の主人公としてでは
なく、資源として人間が捉えたとき、やはりそこにも人間同士の
熾烈な欲望と闘争が繰り広げられるのだなと、なんと申しますか
心寒い、とでも言うような感じで拝見しました。
「虎は中国が最後の生息地」も意外でした。勿論私が無知であ
る為なのですが、地球は疲弊の途上にある・・・とこの文から直感
的に感じました。感覚的で散文的な感想だとは思いますが・・・。

0903 「気狂い様” の 李俊民と同類の集合」

 初めてメールさせていただきます。いつも、楽しく読ませてもらっています。
中国旅行MLや、中国が好きな人のMLに参加していますが、なかなか投稿する雰囲気で
はなくて、読ませてもらい、情報を楽しんでいるだけですけど。
「気狂い様” の 李俊民と同類の集合」を読ませていただきました。
実は、私は視覚障害者で特に中国の障害者には、興味があります。日本に来ている中
国出身の方に聞いても、なかなか内実がわかりません。かって、天津中医学院病院へ
行ったことがありますが、中医での医師は西洋医と同一なのですね。
 日本の視覚障害者は、按摩マッサージ針灸を仕事とすることができます。
「至福の時」で、視覚障害者がマッサージの仕事をする話が有りますが、あれは都会
(大連)の話であり、ほんの一部では無いかと思います。
 障害者を対象にした記事がありましたら、これからもどしどし載せてください。
福祉に関するニュースは少ないと思いますが、よろしくお願いいたします。
 李さんのような人が、少しずつではあるが、出てき始めたのはうれしいことです。
かげながら、応援させていただきます。

0924 「郵政改革」 
膨大なテーマであるし、この記事を読んだだけでは、と言うより
詳細な記事を読んでも私には充分理解できないと思います。
ただ、訳者も述べている通り、「社会主義体制国家」である
中国のずさんな構造がなんとなく見えるような気がしました。
「農村には郵便配達事業が殆ど無く・・・」も中国大陸での
農村部と大都会、つまり沿岸都市部との格差があまりにも大き
いのであろう事が悲劇的な様相を帯びて伝わってきます。

訳者注 で社会主義なるものにも触れていますが、不勉強に
過ごした私は、遅まきながら立ち止まって、少しは考えてみたい
と思います。「人権が無視される思想」で人間社会が救われる
筈はないのに、嘗て日本のインテリゲンチャ達が、何故、所謂
「赤」と呼ばれる社会主義思想に走ったのか?私の素朴でしか
も幼稚な疑問です。

「薬で昏倒する姿」

あまりにも陰惨な情景です。社会主義が目指した社会は、このよ
うな社会が国のどこにも無いことを願ったのではなかったのか?
貧富の格差が少ない、「働かざるもの、食うべからず」の、額に汗
して働き、老いて報われる世の中を目指したのではなかったのか?
嘗て英国が中国にアヘンを持ち込んで、アヘン中毒者を生み卑劣
な方法で中国侵略を試みたと学んでいますが、ついそのような歴史
を思い出します。国際的にも、のし上がってきつつある中国、何等か
の手は打てないのか?いらいらします。

「人口抑制の噂」

 社会主義体制国家の政策レベルが低く農村問題をもてあましている
様子が想像できます。平等を掲げ、全く逆の現実に直面している姿
は皮肉です。政府高官は恥ずべきですね。

「犯罪嫌疑者を引き回す」拝見しました。
民衆も役人もともに情緒レベルがあまりにも低いことを露呈している記事
です。「青年報」は遠慮勝ちに発言していますが、たとえ犯罪者であって
も、市民に披露して何等かの建設的な効果があるとは思えない。
中国人が民族的に、少なくとも情緒面で非常に低いのではないか?との
疑問をもたざるを得ない記事だと思いました。

「結婚登記の健康検査 は違憲か合憲か」
法律家の温毅武の意見が発表されるだけでも安心しました。
人生の幸福を願えば、各個人が自発的に必要と思われる検査を受けると
思うので、むしろ、検査費用を実費の1割にするとか(無料にするより良いと
思う)制度面での援助をしたほうが有効なのではないかと思う。

 最終の「訳者注」を読むと、中国人が日本、アメリカ、カナダ 等に移住を希望
する気持ちが分る。毛沢東は現在不評な記述に出会う事が多いが、本来
民衆の救世主だったのではないのか?独裁者だった故に悲劇的な終幕だったの
ではないのか?毛主席と周恩来の関係、周恩来の政治的思想等、時間が許
せば歴史の深層を知りたいと思う。

1004
  1975年の
「駐馬店ダム」決壊事件 拝見しました。

 約30年経って、メディアで採り上げ公開される事がそもそも異常だと
思いますが、毛沢東時代の暗部の一部なのでしょうね。
悲惨そのもので、社会主義なるものは一体「人間の命」をどう認識し
ていたのか?本当に「人間も物質と認識していた」のだろうか?
と憤りを感じます。
と同時に、独裁政治の危険さを感じます。
小泉自民党圧勝の陰で、独裁政治の危うさが囁かれていますが、
一般市民が賢くならなければ、政治も危うくなるのでしょうね。

又、周恩来についても日本人の大部分はその実態を知らないと思います。
MLで周恩来の評価が中国人と日本人との間で大きく分れ、「温度差の
違い」を中国人側から指摘された事情も理解できます。

1011
 
通海地震と唐山地震の報道 

 唐山地震については、中国人の友人が、たまたま唐山で若いころ経験し、
感の鋭い人で、直前に自分の部屋から母上の部屋に枕を持って移動し
一命を取り留めた・・・事情を聞いていたので、その凄さはある程度知って
いました。24万人とは信じがたいほどの被災による死亡人数ですね。

この翻訳の記事をしばらく読みましたので、第2次世界大戦後の中国の
様子も少しづつ分ってきましたが、毛沢東時代は悲劇的ですね。

ここ数年メディアで活躍していらしゃる、東海大教授(確かそうだったと思う)
葉千栄氏は、今の日本を「毛沢東時代を想起させる」とよく発言しています。
彼は日本に帰化し、親日派で切り口の鋭さを高く評価されているように見受
けられますが、日本に来てずっと「日本は社会主義国家??」と感じている
そうです。日本人として、日本に住んでいると、自分の国を客観的に冷静に
観たり、分析したり出来にくい点は、往々にしてあるのではないか?と折に触
れ感じます。又現在の政治の世界を話題にするとき、テレビでよく耳にするのは、
戦時中の「大政翼賛会」という言葉です。
郵政民営化にしろ、税金の使い方にしろ、天下りにしろ、一般国民の前に
総てを明らかに示す事はなされていないと感じています。

訳者注で「日本政府が中国のように民衆を無視したら、当然暴動が起こり
政府転覆でしょう」とありますが、「郵政民営化法案」に反対した議員も続々
小泉支持に変わってゆく現状、郵政民営化とは?を100パーセントガラス張り
にする事無く、無知の大衆の票を得て最大与党となった現在の日本の政治。
各メディアの政府に対して遠慮がちな報道(これについては、私自身も自身で
判断したわけではなく、座談会や討論会等で時々耳にします)など、日常の
空気から私は訳者ほど楽観的ではありません。

半月ほど前だったでしょうか?新聞で「中国の郵政民営化」が採り上げられており、
「民営化の結果、今まで恵まれなかった農村部分に陽が当たる事になる」とありま
したが、それが真実なら中国農民のために喜びたいと思います。
**********

 訳者の意見:
 日本の現政権や政治について、問題を私も感じていますが、でも日本が法治国家で
あるという点に置いては、中国とは比較にならないでしょう。
法治国家でも、各階層や地域や集団等々がそれぞれの自己の権益を求めて争いが行わ
れます。
しかしその争いを公正にする法律・機構が存在します。どの程度公正に決済されるか
は、その国の民度や伝統や文化によって異なりますが。
 中国はまだそれらの法律や機構が全く存在しません。

1021
 
「蒋介石の巨大な財産」
スケールの大きさ、という面からは、非合法的な形での財産取得とはいえ
「凄い!」と一瞬、非日常的な素晴らしささえ感じますが、政治家として
一般庶民の人生に思いは及ばなかったのでしょうね。中国人民が哀れだ
と思います。国家をどのように考え又捉えていたのか?宋慶齢も大資産
家である事に驚きます。
中国の商人達の中には、一般庶民とは、かけ離れた資産家が居たのでは
ないか?とも想像できますが、中国は良きにつけ、悪しきにつけ、大陸的で
やはり大和民族との違いを感じます。アメリカからの義捐金を私服したと聞け
ば、憤慨する前に笑ってしまいます。

「人民元切り上げ時のトリック」拝見しました。
この話は合法なのでしょうね。インサイダー取引の様な話ではないかと思いま
すが、国際法上OKなのですね。だとすれば、のどかな話ではあると思います。

(訳者注:これは非合法です。でも中国では党幹部の権限は絶対なので、
 バレるのが解っていても、良くあることです)

「発達国家と発展途上国との文化流入」

 「訳者注」の通り、中国の非民主化が原因である事は明白であると思います。
「南方週末」の記事を読むと、情報量に焦点を当てていますが「人民日報」
の記事とあれば、中国国家のジレンマが感じ取れるような気もします。

「翻訳526」での訳者注で「法治国家であるという点、日本は中国と違うから
・・・」は、やはり差異は大きいという事ですね。了解です。

1105

 
「娼婦の生前日記が悲しき運命を語る」

 可哀想 哀れ の一言ですね。「訳者注」で、「こんな純愛物語が
今の日本にも存在しないのではないかと私は想像します」とあります
が、今の日本の若い人たちは、もっと勘定高いでしょうね。昔、つまり
我々の時代に比べると、賢くなっている、理性的で大人ですね。

 これを読むと悲劇の元は、中国に於ける農民の位置付けが大きく
関わっていると思いますが、返済が困難なほど借金して結婚式をあげ
る事自体、理性が無さ過ぎると感じますし、ある意味では無知が生ん
だ悲劇でもあると思います。学歴がある嫁を誇りに思う母親の心情は
美しくもあり、頼もしくもあります。この辺りにも、中国大陸で代々生きた
人々の器の大きさを感じます。

理性と純愛は馴染まないのでしょうか?

中国の農村問題を何編か読んでまいりましたが、農村問題を置き去りに
して経済、技術の発展を遂げつつある中国に、他国の事ながら不安を
感じます。

1208
 1.
はじめまして。中国ファンのひとりです。週刊『南方週末』からの翻訳記事を興
味ぶかく拝読しました。現代21世紀の事実としては信じられない世界が中国に存
在している恐ろしさを、面白さを、ひしひしと感じました。
いつか、翻訳記事が一冊にまとまれば是非、購入したく思っております。今回は
じめてじっくり読ませていただいたのですが、
無料でメール配信可能とのことでしたら、よろしくお願いいたします。
2.
「炭鉱爆発と企業の癒着」 「太湖汚染」 の二つの記事は、いずれも企業
と官の癒着から生ずる悪弊で、どの国でも有る話題ではありますが、中国の
場合その態様が非常に低レベルであるような気がします。
然し、護身や損得を無視して、一生懸命闘う人物が登場するのは、読んで
いて、頼もしくまた、やはり大陸的ですね。

「中国に公平と平等があるか」 
は本来公平と平等を夢見ての建国だったのではないか?と思うのですが、
社会主義では公平と平等は得られない事はソ連、中国で証明された、と言うことでしょうか。
「勝ち組と負け組」に峻別され、貧富の差が大きくなる一方・・・と解説され
又実感している昨今の日本ですが、中国を対岸の火事とのんびり眺めては
いられないのかもしれません。

「国連人権宣言署名の準備」 は先日のブッシュ大統領訪中の記事で、
アメリカのメディアは「経済のことばかりで、人権問題を全く取り上げていない」
不満が報じられている、と聞いていますが、「南方週末」の記事を読む限り
「人権宣言」には、「いまだ遥か」の感があります。国家を挙げて人権問題の
レベルアップをして欲しいと切に思います。

以上、同じ共産主義国家であっても、ソ連から変貌した現在のロシアと
経済社会では、資本主義でありながら、一党独裁の中国との違いは大きい
ですね。「南方週末」をよんでいると、非常にいびつな大国、中国を感じます。