04年度 読者便り から

04/2/11 


 さて昨年最後の翻訳「目覚めよ中国人」

は,なかなか面白かったですね。中国人の立場が率直に述べられていて、反面教師としても参考になりますね。少し感想を述べますと1)「中国の全土どこを見ても腐敗だらけ」:旧社会主義国の政策が破綻して、資本主義的生産を受け入れると多かれ少なかれこうなるのですね。私の会社の同期の友人が、現在ハンガリーにJICAで派遣されていますが、彼の新年の報告を見ても,やはり腐敗がひどいといってます。大臣が企業の経営者を兼ねていることなどが問題だと言ってます。
2)「あの日本人をみよ!・・再び中国人の血を好きなだけ吸っている。彼らには人間性がない、金だけが目的だ。・・・ただ「金,金」だ。」:この表現にはかって日本が帝国主義支配をした恨みが込められていますね。更に現在も企業が大量進出し毟り取っているというわけですが、これは資本主義の本姓で仕方ない。我々も日本で行きずまり、リストラで有無を言わせず,首を切られてる訳ですから。こういう非人間的資本の論理は中国人には分からないところがあるのでしょうか。
だから、日本人が中国で事件を起すと,昨年のような大騒ぎになる心理的背景があるような気がします。現にこのことは,中国と商売をするときにも、よく感じたことですが,金持ち日本から出来るだけ毟り取ってやろうという思惑を痛感したものです。
3)「日本は東南アジアと軍事同盟の準備をしている。・・・・・」:平和憲法を持つ日本にいる我々は、そこまではと思いますが,過去に侵略の歴史を持ち、安保という日米軍事同盟下の日本が、ガイドライン、有事法制・・と体制を整えていくと、必要以上に近隣諸国に脅威を与えているのだなと思いました。
しかし,この体制のもとに、アメリカの言いなりになって、自衛隊を派遣、憲法改定などが実施されると、また戦争をする国になるのではと危惧せざるを得ないのも事実です。
4)「現在45歳以上の人達は中国を反省するとき,このような「マルクス主義」による社会主義についてかなり批判的です。・・・」とありますが、今の中国を考えれば当然といえば当然かもしれませんが、私は少し違うのではないかと思っています。中国のやってきたことは「マルクス主義」の看板を掲げていたかもしれませんが,毛沢東がやってきたことはやはり毛沢東主義であって,本来のマルクス主義とは異なると思っています。それなのに彼らは何故「毛沢東主義」といわないのか?言論の自由がない中国では、やはりこの国の英雄毛沢東を否定できないのではないでしょうか。
5)「人間社会の理想を追求した本来の『社会主義』とマルクス主義はまったく別物でした。恐らく人類は将来理想の社会を追及するとき『社会主義』という言葉を使わないと私は思います。その言葉には『人権の尊重』が見えません。『共和』や『共生』の方がその性格を表しているのではないでしょうか。」
ここの文脈には非常に興味を持ちました。ところでマルクス主義って一体なんだろうと考えさせられました。貴殿と私の間にはこの言葉に対する認識に少し違いがあるように思うからです。そもそも人間社会の理想を追求し、提唱したのがマルクスではなかったのかと思っているからです。かってマルクスの文献をいくらか読んだとき、「真に自由で平等な社会、人間の能力の全面的な発展を期待できる社会、このような社会は生産手段の人民による共有でしか実現できない。」と受け取っているからです。
この社会を社会主義社会と呼んだのでしょうが、マルクスの思惑と違って、歴史は、時の権力者によって人権無視の、権力者管理(国有化など)の手段に利用されてしまったということではないかと考えています。
マルクス主義に対する見解は別にして、未来社会に対する見解は貴殿と同じです。「人権の尊重」なしには考えられません。
歴史的に汚点のついた「社会主義」という言葉は使わないで、「共和」、「共生」と言うのは、なかなか鋭い指摘で、意味深ですね。
このことで思い出すのは、初めて日本にマルクス主義が入ってきたとき、コミュニズムをどう訳すかとなったとき、同じような言葉がいくつか上げられたが、河上肇が「共産」と訳し、それが定着したと聞いたことがあります。
以前にも触れたと思いますが,2000年のミレニアムのとき、イギリスのBBC放送が、この千年の間で最大の思想家,科学者は誰かと募ったとき、マルクスが一位と聞いて、ああマルクスはまだ活きているんだなと思ったものです。

04/2/21

   いつも翻訳ありがとうございます。
巨大な隣国の現状の一部を知る貴重な情報です。

 ところで、下記の「感想文」はどなたが書かれたものでしょうか?もちろん、どなたかを教えていただかなくて結構です。私が興味を持ったのは、この方が、「マルクス主義」に対する要さんの認識に批判的な見解を提示しているところでした。
 しかもその批判的見解が、旧来の教条主義的なマルクス主義擁護ではなく、要さんの「マルクス主義」批判に共感しつつ、しかしなお、「本来のマルクス主義」はそうではなかったのでは? という視点です。( 私はこの視点が重要と考えます。「本来のマルクス主義」とは何かということを留保した上で。)

 要さんは現在の中国の中国共産党一党独裁も中国社会の腐敗も中国農民の悲惨な現状も、すべては「マルクス主義」にその原因があると描いています。
 でも、それで本当にいいのでしょうか?
私も現在の中国共産党のありようが、マルクス主義と無縁だとは思っていません。でも、マルクスの死後、マルクスの思想・理論に影響をうけて国家権力をを奪取したソ連、東欧、中国、N朝鮮、キューバ、ベトナム、など、かつて現実に存在し、かつ現存している「社会主義体制」がマルクス主義を現実化したものとは思えないのです。

 長くなるので、途中を省略して結論的に申し上げると、マルクス主義はソ連国家を建設した後、レーニンが直後に死亡、スターリンが後継したことによって、マルクス主義は「マルクス・レーニン主義」という名の「スターリン主義」に変異したと考えています。

 マルクスの人類史を総括した理論が、今日では、その時代的制約故に限界を有し、誤りを含んでいるとはいえ、その理論的遺産を100%切り捨てていいとは思いません。
 
 自然科学に目を転じてみましょう。
ニュートンの運動3法則が微粒子の世界や宇宙科学の世界で説明できない現実が発生しました。
 この疑問を解明したのが、アインシュタインの相対性理論でした。
でも、ニュートンの3法則は否定されたのでしょうか? 否です。
ニュートンの運動3法則は一定の条件の下に依然として成立する法則として認められているのです。

 自然科学の世界では、ある理論が現実世界に生起する現象を旧来の理論では説明できないとき、それを十分に説明できる理論が発見された場合、旧来の理論を100%否定するか、あるいはその骨格を継承し、その欠陥を正して包摂するのがならいなのです。

 要さんの場合、「マルクス主義」を100%否定する根拠は何なのでしょう。
私の見る限り、国家による国有化「計画経済」と「一党独裁」だけのように思います。
 
 要さんはニュートンを切り捨てていませんか?
勝手なことを言ってすみません。お許しを!

04/2/25 

0401「憲法を守れ」

 一人でよく立ち上がりますね。まあ仲間を10人集めたとはいえ。日本ではこんな問題を一人で立ち上がることはまずないように思いますね。それが中国人と日本人の違うところかも。日本人はみんながやれば俺もやるというくちで、1対1でやりあったら日本人は勝てないとよく冗談で言われます。ただし3人以上になると日本人の方が強いと、彼らは一人一人は強いが団結心が弱いと。
そんな国民気質は別にして、権力側が憲法を守らないのはどこでも一緒ですね。
「中国は確かに法治国家として遅れているが、日本だって折角の平和憲法も守らないではないか」と反論されたことがあります。
ちょっとコメントで気になったのは、「マルクスの考えた社会主義では司法や議会までが党の管理下にあります。・・・」とありますが,確かにソ連や中国は実際に権力を握ってそうなったのが歴史的事実ですが,マルクスは社会主義を提唱しましたが,権力を握ったことはなく,そういう提案をしたのでしょうか。私は知らないので、そのようなマルクスの文献があれば教えていただきたい。

0402「億万長者免罪事件」: 

このような記事を読むと,まさに貴殿が言うように「ああ,無情」ですね。実は青島の都市建設で環境問題の仕事を手伝ってくれない
かという話が舞込んできて,中国に興味を持って来た私としては協力したいと思っているのですが、最近は他の情報もあってなかなか難しいなと思案しているところです。中国も技術が欲しいから、日本人の定年退職者をいろんな形で協力してもらっているそうです。

0403「時の人」

 「闘わずして得られる自由は一つもない」というの有名な言葉を思い出しますが、そこに犠牲が伴うのは気の毒で,許せないですね。
ソ連もスターリン支配下で収容所があったのは、ノーベル賞作家ソルジェニツインの小説「収容所群島」で有名ですが、毛沢東の中国も似たようなことをやってきたのですね。
話は変わり、ちょっとコメントにあった「性の問題」ですが,この問題は中国語の先生も顔をしかめて嘆かわしいが,今の中国の実態を考えるとどうしようもなく、仕方ないといいます。売買春の横行は日本もそういう過去を辿ってきたではないかと反論される始末です。
経済特区を設けて海外から資本主義生産様式を導入して、GDPは上がる一方で都市と農村の格差は開くばかりの中で、貧しさから逃れるため、閉鎖的な農
村から脱出するため、貧しい家族を救うため、優秀な兄を大学にやるため・・・などなど、やむを得ずの経済的実態があるようです。
しかし、人権意識の低い中国では、資本主義の商品経済が入ってきて、性も商品として売れるとなると、欧米や日本よりも簡単に横行するのではないかと思ってしまいました。
学生時代に「性も商品として売れる資本主義の商品社会がなくならない限り、この問題はなくならないだろう。」と聞いてショックを受けたことがあります。
現に欧米でも「飾窓」はなくならないし、いくら法律で取り締まっても日本でも表向きは別にして存在しています。愛が本当の意味で個人的なものになるのは差別がなくなり、真の自由を勝ち取る未来社会のことなのだろうか。

0404「全国で強制立退」: 

資本主義初期のイギリスにおける「土地囲い込み運動」を想起させますね。

「国家ピンポン団の恋愛者処分」: 

恋愛したらスポーツは弱くなるのでしょうか?
これも人権無視の古い考えですね。日本でも戦前、大学の体育部は恋愛したら、退部しなければならなかったと聞いたことがあります。

0405「黄金海岸の開発」他:

中国で農民から土地を奪うやり方は法治国家でないだけに野蛮そのものですね。それは日本などと比べると論じるまでもないですが
「日本も田中角栄の『国土改造』計画・・・・・中産階級に持ち上げました。市場が形成されました。」と評価されると私のような農村出身者は複雑な気持ちになりますね。
私の田舎の実態について少し述べますと、戦後の政府の工業優先政策によって農業では生活は成り立たず、私達は皆んな農村を出て行かざるを得なかったのです。誰も農民として豊かになった人はいません。農民を止めてしまったのです。
かってはかなりあった日本の農業人口も、今では数%に過ぎないのではないでしょうか。従って日本の食料自給率は40%以下となり、何もかも輸入しなければ日本民族は生きて行けなくなっています。こんな先進国は世界中にないといわれています。私達の村でも、日本「列島改造」のときがピークで二束三文で土地を買い上げられ、工業団地に転化しましたが,現在でも一部を除いてペンペン草が生えています。年老いた親達は、子供を生活のため街に送り出しましたが、誰か一人は帰ってきて欲しいと望んでも、それもかなわずといった家庭が多く存在しています。こういう実態をご存知でしょうか?

04/3/02 

  0406「西部農民の実態」:

 この記事は郷里へ帰る新幹線の中で読みましたが、何かほのぼのとした気持ちになりました。中国のひどい現状の中でもこんな素晴らしい青年がいるんだなと。,このような若者がいると思うと救われた気持ちになります。
頑張って現実を変えて欲しいと願わざるを得ません。

0407「薬価抑制で直訴」

日本でも薬価が欧米に比べて高すぎると問題になっていますが、どうも中国はそれどころではなさそうですね。「中国では医者に掛るな」と中国語の先生も言ってました。賄賂を渡さないとろくな診察しかしてくれないとのこと。

04/03/06

 訳者

次は中国から日本に来ている学生さんからのメールです。現在25歳前後でしょう。日本語が達者のようです。
 前半は、私が中国の百貨店で、店員の態度が怖いほど威張っていること、会計が各フロアの真ん中に一つしか無く、お釣りを遠くから投げて向こうへ行ってしまったことを書いた返事です。

 後半は、前回皆様に送付した「薬価抑制へ直訴」と言う日本語の文章を読んだ返事です。

”kさんの百貨店の遭過と同じで、私もそんなにされた。いまだに、会計は別のところです。店内で廻されて、従業員に聞いたら叱られます。また、みんな大きい声で喋りますね、バスの中とか、携帯で大きい声を出して話しています。日本では全然不思議な事は、向こうの人は平気でやってます。しかたがないね。私が変わったか、それとも、中国の問題は多すぎるか、よくわからない。
 
 添付資料「薬価抑制へ直訴」を読みました、その通りです。医療界の問題昔からですよ、全然解決されてない、さらに悪くなった。俗語がある、「有病になったら、金がなくなる」。薬は利かないのに高すぎる、医者賄賂も酷過ぎる。でも、国民たちいくら訴えても、なかなか解決してくれないと思うよ。共産党一党独裁だから。本当に中国が良くなって欲しいけど、国土面積広すぎるし、人口も多いし、難しいですね。一人二人の力では無理だと思います。
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次は日本の方の翻訳読者です。

”毎度翻訳のメール有難うございます、私の仲間も中国のことでケンケンガクガクで話しあつています、今の中国は、社会主義国家(プロレタリア)が権力を握つているのでしょうか?もう一つ全人代の代議員の選出はソビエト方式か日本方式ですか、お答えして下されば、感謝します.”

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訳者
 前回も私の意見を書けなかったけど、この文章もかなり専門的な質問です。質問の意味が分かりません。権力を誰が握っているか?は党ですが、それ以上に何を要求されているのでしょうか。それと全人代の選出についても、私にはよく分かりません。
 昨年から経営者が全人代に選出されるようになったことが新聞に載っています。選出は党の推薦・許可がいります。

 前回の読者の質問も、「マルクス」にも正しい面があった、と言うご指摘ですが、恐らくそうだと思います。
 実は外にも「マルクスは正しかったが、レーニンから間違った」と言う意見をもらっています。

私が中国人から直に聞いたのは、1993年でした。
 日本へ来て3年ほどになる30代半ばの中国人夫婦が、私に向かって「私たち中国人はマルクスに騙されました」、と言いました。
 その頃ちょうど「大地の子」を読んだ後だったので、その意味が分かりましたが、しかしあまりにもその言葉が重すぎて、私は何も話すことが出来ませんでした。
 (私は責任を毛沢東に押しつけないで、マルクスにしたことが、彼等の賢明さに思えました。)
 
そして98年に中国の天安門広場の真ん中で、中国人のガイドさんが、大声で、「私たちはマルクスを死ぬほど勉強し、頭がおかしくなっても勉強した。
そして社会の破壊だけが残った」と言う言葉を聞きました。そして今回上に書いたように、中国の青年が「一党独裁」を批判する言葉を、送ってくれました。
 多分外国のことを知った中国人達は、上記のような気持ちを共通して持っているのでは無いでしょうか。(生まれて以降ずっと中国に住んでいる人は現在の中国を疑っていないかも知れません。何しろ矛盾を報道しないのですから。
 矛盾を知っているという点では、この私の翻訳メールを読んでいる人は中国人よりも現実をよく知っていると言えるでしょう)

04/4/09  

0409「君在前哨」

言論統制下の中国では、インターネットの情報管理も当然かもしれませんが、どこまで抑えることが出来るのでしょうか?なかなか頭の痛い問題になってくるのではという気がしています。市場経済を導入して世界との関係が否応なしに広がっていく中で、情報も歯止めが効かなくなってくるような気がするのですが,そうなればこの面から民主化も少しは進むのではないだろうかと思うのですが、いかがなものでしょう。

0410「強姦罪の汚名を消せるのか」

まさに”ああ,無情”ですね。75年といえばまだ「文化大革命」の混乱の時代ではなかったですかね。その誤りをいまだに消せないとはまさに悲劇すね。このことで思い出すのは,5年前(’99年秋)長江の上流を旅したとき,中国人ガイドが「文革」時代に破壊された遺跡を案内しながら,「文革」は大きな誤りだった。そのため中国は10年も進歩が遅れた。」との説明をし,外国人に対してもチャンと自己批判をするのだなと好印象を持ったものですが,その一方で村には20年以上過ぎてもまだ、大きく掲げられた「文革」時代のスローガンが残っているのには驚きました。これも中国の実態なのかと思ったものです。
コメントにある社会主義の視点から中国を見るのは少し無理があるのではないでしょうか?「社会主義」のところを「現在の中国」と置き換えてもらうと私にはぴったりの注釈になるのですが。確かに現在中国は「市場経済を通じて社会主義へ」と謳っているようですが、その実現は100年先とも言ってます。このことからすると,中国自身も今の実態を社会主義とは思ってないことは確かなようです。100年先ではもう我々はこの世にいないのでどうなっているか分かりませんが,しかし「市民的自由を勝ち取り,一党独裁でなく民主的政治制度を確立し,経済的にも搾取のない生産手段の体制を築く」のにはそのくらい時間が掛るかもしれませんね。
人間の意識はいくらでも社会の発展段階を飛び越えることが出来ますが,現実社会の実態は少しずつ段階的にしか進まないというのが、苛立たしくも私の実感です。 

「中国は日本へ即時無条件釈放を要求」:釣魚島の事件は困ったものですね。しかしこの島の所属は歴史的にどうなっているのでしょうか。北方領土のように大きな問題ではないにしても,韓国との間にも竹島があります。石油など地下資源や漁業資源など利権が絡んでくると問題になってくるのですが,もっと共同開発など考えて政治的に解決していく方法はないものですかね。
北京‐上海の新幹線、フランスに決まったと先月中国語の先生から聞きました。やはり靖国問題が影響したようですね。

04/4/14
     
0411「国恥収蔵品盗難」

永貴さんですか、48歳とは日本の侵略戦争を知らない世代で、こんな奇特な人がいるんですね。しかし、中国の役人は無責任というかお粗末ですね。中国語の先生曰く,「今の中国の役人は、自分に利益がないことには非常に無関心で,自分の出世ばかり考えて上ばかり見ている。」と言ってました。

04/4/22

   翻訳0412「先生、ごめんなさい」

これはいい話ですね。文革くといえばまだ幼い紅衛兵たちが、大の大人たちを三角帽子をかぶせて引きづり回す光景を思い出しますが,当事は一体何が起こったのかと思ったものです。しかし時がたつにつれて,毛沢東が起した権力闘争だったと分かってきたのですが,国内は内乱状態になり,全国で多くの犠牲者が出たと聞いています。そのことは中国を旅するといたるところで聞きますし,遺跡などの破壊にも出くわします。それを一生懸命守った良心的な大人達の説明をガイドから受けることもあります。
このことや今回のテレビ番組からすると文革については、貴殿もコメントしてるように,国内的には一定の総括がなされていってるようですね。しかし,毛沢東の誤りだという言い方は中国ではなかなか聞かれないのではないでしょうか。
また、当時対外路線として出した武装闘争の影響は、日本では今はなくなっていますが,ネパールなどではまだ残っていて,マオイスト(毛沢東一派)が蠢いていて、少し前に王様が暗殺されたのもその影響で,我々のヒマラヤトレッキングもそのルートを避け、いくらか神経も使いました。

04/5/22  

0413「警察の倫理改革条例」

日本も昨今あちこちで警察のカラ出張などによる公金の不正流用や不正蓄積が起こっていますが、中国の場合、ちょっと質が違うようです
ね。権力機関の警察が営利事業のようなことをやらなければならないようでは、やがて国家行政機関として成り立たなくなるのではないでしょうか。また、当然権力を使って不当なことが行われても仕方ないと言えるでしょう。

0414「用心棒付きの医者」

日本でも最近医療ミスが目立ちますが、それでも医者は人の命を預かる先生として尊敬されていると思います。しかし、中国における医者と患者の衝突には、賄賂がないとろくに診てくれないといわれ、患者や家族が医師を信用してないという背景があると思います。中国語の先生も曰く「中国で病気になったら、医者に掛からず直ぐ帰ってきたほうがよい」といってました。

04/6/13    

 0416「流動人口学校」

中国の情報を知れば知るほど,社会のいろいろな分野での後進性の実態と格差が露呈して大変だなと思わざるを得ません。今近代化(中国では現代化)の嵐の中で都市部に人口が流れ込んでいるのでしょうが,首都北京で子ども達がまともに教育が受けられないというのは、やはり近代国家にはほど遠く、中国語の先生の言うように,アフリカ的後進性を持った国といわざるを得ないと思います。
40年前の学生時代,、貧乏学生でバイトに走り回ってた私などは、教育費も医療費も無料という旧社会主義国のソ連に憧れを持ったものですが,ソ連が崩壊してロシアになって美しいサンクトペテルブルグヤモスクワなど訪問したとき(2000年の秋)、かってのソ連時代と何が違うのかガイドにいろいろ尋ねてみました。若い女性のガイドは、まず自由で物が豊富になったと答えました。しかし教育費や医療費は今では無料ではなくなったといいました。赤の広場のクレムリンの対面にあるグム百貨店は世界一の広さを誇るものですが,ソ連時代はあまり品物がなかったそうですが,今ではフランスの高級品でもなんでもあるとのこと。しかし庶民には縁遠いという話も聞きました。
また,表向きは分かりませんが今のロシアはかっての旧体制の一部の特権階級とマフィアが支配しているという物騒な話でした。こんな話などから想像するとソ連は結
局経済的に立ち行かなくなって潰れたのではないかと思います。
そこからすると,中国は毛沢東が天下統一して,ソ連をまねて社会主義を目指したが,全国的に見るとその後進性と生産力の低さはいかんともしがたく、ソ連の二の舞にならないように、ケ小平路線に沿って「富める者から・・・・」と経済開放改革路線をとって現在のような実態にいたっているというのが実情ではないかと思います。

「棒棒大将人生を語る」:

7年前中国での国際学会に出席した際、「三峡下り」に参加し重慶から乗船するとき、多くの「棒棒」に出会いました。彼らは貧しい農村から
の出稼ぎだったのですね。それにしても公安が彼らから不法滞在費を取るというのは酷いですね。日本における暴力団の縄張料に似ていますが、公的機関がやってはこれは封建制の時代と同じですね。

0417「新築法院の工事費がもらえない」

これも酷いですね。ゼネコン日本でも大阪,神戸など多くの自治体で大変な赤字に追い込まれていますが、地方自治体でこんなことをしたらどうなるだろうと考えてしまいました。やはり報道の自由,マスコミパワーの違いは大きいですね。

「老兵は死なず消え去るのみ」:

世の中が乱れ,荒んでくると暴力がはびこり,文化が廃るということでしょうか。文化大革命当時我々が輸出したプラント技術が何もならなくなったことを思い出します。

「中国の低賃金と将来」

これは経済学者にでも聞かなければ分からないなかなか難しい問題ですね。中国も市場経済を採用していく限り、生産力が発展するにつれ国内市場もひろがり、国際的な影響も避けられなくなり,日本が辿ってきたように何時までも低賃金を維持するということは出来なくなると思います。今は海外とのコスト格差で海外市場に依拠して潤っているかもしれませんが,低賃金のままでは国内需要は伸びず、国の発展としての国内市場が広がらなくなり、やがて経済の伸びにも限界が生じてくるのではないでしょうか。

「乞食と食事」

広い中国の中の南北問題というか、貧富の格差を思い知らされるわけですが,その解決のために実態を国民に知らせるということが、報道機関の役割として非常に大事だと改めて思います。

04/6/18  

映画「再見」のご案内、ありがとうございました。
しかし、東京では今頃やっているのですか?私は去年の秋に名古屋で見ています。確かに感動的な映画でした。
 
見た後の感想も、全くあなたと同様なことを思いました。前に教えていただいた「延安の娘」が、日本人によってつくられたように、まだ映画創作上の壁が、厳然として中国にはあるということなのでしょうね。

04/7/20  

 本日、偶然にもこのホームページを見つけ、少し読ませていただきました。
めずらしい記事がいっぱいで興味深く読みました。
砂嵐の写真もすごいです。

04/7/22 

 うれしいメールをありがとうございました。
忌まわしい過去と向き合った主人公たちの勇気に応えるためにももっともっと多くの人にご覧いただきたいと思っています。

偶然ですね。じつはこの秋に「南方都市報」を取材しようと企画しております。
孫志剛事件等今までと違ったキャンペーン報道など面白いグループですね。要さんの翻訳文も早速拝見いたしました。根気の要る作業に頭が下がる思いです。

また来年夏の完成を目指して次回作の映画に取り組んでおります。
今度のテーマは、日本の敗戦後も山西省に残留して国共内戦を戦った旧日本兵のドキュメントです。
もとよりマスコミが取り上げるテーマではなく、自主制作の険しい道のりが待っていますがイラク問題など日本が「いつか来た道」を辿りそうな危うい気配の今戦争とは何かもう一度考えたいと思っています。

04/8/10 

 1. 中国について
  貴殿の情報で、中国は国内的にどう進むのか関心を持っておりますが、中国の国内情報は、貴殿の情報以外に余り触れることはありません。
  先日のアジアサッカーの決勝戦で中国表情がTVに映し出され、やはり問題が浮き彫りにされたように感じました。
  私の理解は以下のようですが正しいのでしょうか?
  国内の矛盾→まとめる必要性→愛国心の高揚、教育→ スケープゴート的日本4年後の北京オリンピックでは、いやが上にも中国が映し出されるでしょうが今から期待しております。
  愛国心のない国は、滅びると言われ、日本の現状も如何なものかと思いますが、中国の愛国心も異常・偏狂そのものです。メデァが正しく国内に流されないのが、最大のと思います。今後経済的にも世界的に注目をあび、資本経済が流布する中で、共産党独裁の舵取りは、どうするのか、非常に興味があります。

04/8/11 

1.遺体の取り合い
2.大学教授が村主任に


 8月10日の二つの記事を、読ませていただきました。まるで隋か唐の時代の話ですね。後味の悪い話です。

かなめさんが台湾にいた頃、老百姓は上海にいました。「大地の子」にでてくる上海の製鉄所は、世界最新鋭・世界最大規模の製鉄所としてフル稼働していました。完成10周年の年でした。

2004年3月26日「日本へ即時無条件釈放を要求」を読みました。
1996年の事件概略(こうだったかな)1996年10月7日、香港、澳門,台湾より釣魚島へ、多数の活動家を乗せた抗議船数十隻が来た。うち数人が釣魚島に上陸し、五星紅旗と青天白日旗をたてた。香港人1名が抗議のため海に飛び込み死亡。

老百姓は大きな関心をもってこの事件を眺めてました。

日本の新聞、テレビはこの事件がトップニュースでした。
台湾でも大きく報道されたそうですね。
NHK衛星テレビのニュースでこの事件を知って、CCTVに切り替えた。
ところが、中国のテレビはCCTV,地方局とも、このニュースを報道しなかった。新聞も人民日報、地方紙ともこのニュースを報道しなかった。完全な報道管制でした。

上海の人はこの事件を誰も知らなかった。心配した騒動も起らなかった。
中国政府は、日中貿易に支障がでることを懸念したのかなあ。
嫌日派の江沢民は何を考えていたのか。

04/8/11  

 0418「迫り来る砂嵐」

日本には砂漠がないのでこのような砂嵐は実感できませんが、それによる環境破壊と被害はすごいことになっていますね。緑が失われていくにつれ地球温度も上昇し、ますます砂漠化も進行して行くのではないかと心配です。
日本でも今都会はヒートアイランド現象で、盛んに緑地化が叫ばれていますが、これからの環境保護はますます重大になってきますね。
「砂嵐は海洋や漁業などに有益である。・・・・この作用は日本では大きな利益を得ている。」という文面がありますが、その理由がよく分かりません。もし分かれば教えてください。
というのは「プロジェクトX」で、北海道で海岸線が砂漠化して,ワカメや漁業がだめになり、住民が植樹して回復するという物語を見たことがあるからです。
このような例は、釧路湿原を工業団地化から守った例、白神山地を伐採から守った例など、いずれも緑を守り回復したことが生態系を守り漁業にも利益をもたらしたという報道を見てきたからです。

0419「強制立退きに人質は止めるべきだ」「強制立退き農民:豊から貧へ」

これは「列島改造」のまさに中国版と言えるのではないかと思います。ただ違うのは、後進国ほど近代化を急ぐと人権もなく酷いことになるようですね。その点が長い近代化の歴史を持つヨーロッパなどとの違いと言えるのではないでしょうか。
また,農民に対する補償も酷いですが,補償だけで真の解決にはならないと思います。日本でも高度成長時代に「列島改造」政策などでやったことが、今では環境破壊になり、一方で住民の生活権との軋轢・矛盾になっている例はご存知のとおり枚挙に暇がありません。(有明湾、長良川可動堰、宍道湖、吉野川可動堰、過大な工業団地やダム建設、・・・・・・など)

「鉄本事件の背景」

 この件を日本のマスコミは何故取り上げないのかとありますが、私も毎日必ず新聞を読んでいますが知りませんでした。改めて聞かれると考えてしまいますが、ひょっとすると日本のマスコミは分かっているが書けないのではと。
それは、一つは日本もかんでいるのでは,もう一つは日本にそんな資格があるのかと総反撃を食ってしまうということです。
前者については分かりません。後者については私見になるかもしれませんが先の西安事件や今回のサッカーのブーイング事件で見られるように、日中間の国民感情は根底のところで矛盾を引きずっていると思うからです。
それは先の大戦で日本は中国を侵略し,何百万の人間を殺傷し、戦後政治で保守政治家が再生する中でちゃんとした自己批判をしてこなかったということが根底にあり大きな要因になっていると考えるからです。この点はドイツと比べると大きな違いがあることはご存知かと思います。
私自身も何度か中国にも行き,また中国人と仕事や個人的に付き合をしてきたなかで、痛感したことは、通常は何もなく非常に友好的ですが、何かのことで先の戦争のことになると、戦争の犠牲者のことは決して忘れてないということです。それはまだその関係者が多く生存しいるから無理もないことですが、我々日本人としては出来るだけ忘れようとしていますが,やられた方は決して忘れないということです。
韓国も同じようなところがありますが,先のワールドカップの共同開催を契機に今回の「冬のソナタ」で始った韓国ブームで国民の交流が進みこれから変わってくるのではないかと感じています。

「阜陽市の悪質ミルク調査偽造」

日本でも最近、警察を初めとして公文書偽造がつぎつぎ発覚してますが、こういう問題は役人が市民のことを忘れて上ばかり見ているうちは後を絶たないと思います。
0420 「中国漢文の開放を」

この点は中国語の先生と議論したこともありますが、その点日本のカナは便利ですね。先生は中国にはその専門家がいると弁解してましたが、日本ではその専門家は要らないのですから。
今度のアテネオリンピックの選手を全部漢字で表すことを考えるだけでも大変ですから、将来どうするのでしょうね。

「美しい女性運転手受難」

この記事を読んで、多くの人命が失われたにもかかわらず,なぜか痛快さを感じたのは何故だろうか。自分が受けた辱めに対し、それを咎めた一人だけを一計を案じて助け,咎めなかった連中は幇助罪で3人組と同じとみなし、自分の命を賭して抗議し、反撃した勇気をそこに感じるからだろうか。

0421「福建省の悪夢」

このような「高利貸互助組織」が出来るのは銀行制度が発達してないからでしょうか?。

0422「自殺続出の農村」

あまりにも貧困であまりにも閉塞的で悲惨な状況が、弱い立場の女性を逃げ場のない死に追いやっているといったらよいのだろうか。おそらく死を選んだ方が苦痛から逃れられると思いつめる状況がそこに存在するのではないでしょうか。
「女性の開放度が社会の開放度の指標」というエンゲルスの名言をまた思い出してしまいました。
ところでNGOという組織、身近なところでは知りせんが、こんなところまで出かけているのですね。イラクの日本人人質事件のときも注目しましたが,今回は貴殿の「現代日本でも将来の社会の在り方を考えるとき重要な要素もっているのではないでしょうか。・・・・・」という着眼と発想に感心し着目した次第です。
私も権力とは一体何なんだと考えてきた一人です。未来社会が権力に支配されず本当に自覚した人民のものになるには、その過程でNGOのような自覚的非政府組織は必要かもしれません。いやきっと必要になリその役割をになうでしょう。
そう思って今後もこの組織に注目していきたいと思います。

04/8/29

  「中国人口超大国のゆくえ」

を読ませていただきました。
文革後、「錯批一人、誤増三億」と言われ 馬寅初氏は名誉回復されましたね。馬寅初氏が102歳まで長生きされてよかったです。
「大躍進」は懐かしい言葉です。老百姓の昔話をします。

大躍進政策の頃、北京放送(ラジオ)をよく聞いていた。
「人民公社」 「合理密植」 「共同食堂」 「 鉄鋼増産」 「イギリスを15年で追い越せ」 「三年我慢、千年極楽」など、大躍進のスローガンが叫ばれていた。

一畝当たりの農作物収穫量が、合理密植により平年作の2倍、3倍となった。
ここまでは放送の内容を信用していた。そのうちだんだん増え、5倍、10倍となって嘘だとわかった。

一般の中国人は、大躍進政策の失政による食糧不足を「3年続きの自然災害」と言ってました。(本当に信じていた人もいました)北京、上海などの都会でも食糧不足は深刻だったそうです。
老百姓の相棒は子供の頃、木の皮、野草などなんでも食べたと言っていた。

食糧不足の農村は民兵らに封鎖され村ごと、飢え死にした村もあった。なぜ村を封鎖したのかと、老百姓の相棒(都会の人)に聞いた。
相棒は「飢えた農民が都会に入り込むと、都会の食料がなくなって都会が困るからだ」と当然のように答えた。中国の生存競争は厳しい。
「私達がお菓子や肉類など、おいしい食べ物を、自由に食べれるようになったのは1993年頃になってからです」と仕事中、飴を食べながら、おばちゃんが言っていた。

04/9/03

 「済寧副市長の土下座」

を読ませていただきました。またまた、なんとも、たまらない事件ですね。子供の頃よく見た、時代劇の悪代官のようです。
思わず済寧市を地図で探し見つけた。黄河と旧黄河の間にあった

04/9/27

 「二度の強姦」

を読ませていただきました。
中国警察の過酷な取調べは恐いですね。日本の戦前における警察のようです。
私は、中国の裁判所の掲示板をよく見ていたが、強姦罪は全て死刑だった。判決までが短く、もし冤罪なら、無念だろうな。

04/10/06

 中国の記事の紹介、いつもありがとうございます。
「労働英雄のこのような発表は合法か」

を読んでの感想
21世紀のこの世の中で、他人の電話通信記録を記者が見れるとは、プライバシーがない国だなあと、つくづく思いました。
当局による手紙の開封は、もうなくなったと思いたいですなあ。

「警察が誤逮捕し対策をメディアに相談」

を読んでの感想
公安に誤認逮捕され、自白強要を迫られた人は多いでしょうね。
誤認逮捕され、これほど徹底的に公安に抗議する人はめずらしいですね。
交通違反取締りの警官と、違反を指摘された市民の口論はまるでケンカです。こんなところにも、公安に対する市民の自己主張があると思います。

04/10/26

 「君はこの中国の現実を直視できるか」

を読ませていただきました。
写真を見ると、物凄い貧富の差ですね。先富論から共同富裕への切替が急がれますね。中国政府は以前から貧困対策を打ち出していますが、目玉が西部大開発だけでは足りないような気がします。
重慶で大規模な騒動が起ったとは驚きです。
サッカーアジア大会の重慶の試合で、反日ブーイングがあったが、重慶市政府に抗議する騒動の方が大きいようですね。

1999年5月の浙江大学の日本人留学生事件、2003年9月の珠海市での日本人集団売春事件、2003年10月の西北大学の日本人留学生事件、と日本人が関係する騒動があったが、なんとか、再発は避けたいものです。

04/11/09

 いつも中国のめずらしい記事、紹介ありがとうございます。

「鉱山労働」

劣悪で危険な環境でも、働く労働者がいるということは、他の労働よりましか同等なのでしょう。貧しさがベースにあるような気がします。鉱山労働者の犠牲者は年間1万人以上?・

「強制堕胎」

警察に逮捕されたら人権がないことがわかりました。警察が法律だと思っているのでしょう。中国で警察に逮捕されたくないなあ。
誤認逮捕なんか絶対イヤだなあ。

04/12/06

 「北京陳情制度の改革」

を読みました。
「大地の子」を思いだしました。陸一心の義父・陸徳志が、人民来信来訪室へ息子の無罪を訴えるため直訴に来た。厳寒の北京で順番待ちする陸徳志の姿が頭に浮かびました。
庶民の無念さは、この頃と現在は同じ状況におかれていると思います

04/12/21

訳者
今年も後少し。多くの方から読後感など頂き、有り難うございました。
 初めは1年もすれば終わりかなと思っていました。
 でも次々に出てくる驚くような事件の数々。
 少しでも多くの方に知って貰いたいと思って翻訳を続けています。
 2000年大連を去るとき、大学教授が「社会主義中国の真実を語るのは外国人しかできない」 と言いました。まさか私がそのようなことをやれるとは思っても居ませんでした。
 でもこの「南方週末」が有るお陰で私でもその役割を少しでも出来るようになりました。インターネットという連絡網が無ければまたこれは出来ません。
 そして中国の新聞が約1年ほど記事を後からでも読めるようにしていてくれるのが可能にしている条件でもありあります。
 いつか地球上に現れた社会主義というものの研究がされるでしょう。
 その時役立つだろうと思っています。