国 会 中 継

           05/01/26   

1月25日、偶然に国会中継を聞く機会があり、小宮山洋子さんの演説を聴きました。
全体としてもなかなか共感を呼ぶすばらしいものでしたが、特に私が強く感心した所があったので次に書いてみます。

「 少子高齢化問題の中で、日本の男性の労働状態が外国と極めて差が出ている面がある。
 男性が職場で過ごす時間と、家庭労働に費やす時間の国際比較は次の通り。
イギリス・フランスは1:1、その他は3:2、一番職場での労働時間が長いイタリヤで2:1、では日本jはどうか。
日本は12:1と世界の中で異常に家庭労働に比べて職場の労働時間が長い。
これでは若い世代の女性が結婚や子育てに躊躇するのも一理ある。
これは日本男性がその人生観の根本を問われている問題と考えるが、総理の考えを聞かせてください。 」

 似たような問題がもう一つ最近の新聞に登場しました。これは多分皆さんも既にご存じでしょう。
 各国の退職希望年齢について。
 一番早いのがシンガポールで54歳を希望。欧米は55歳。一番遅いのが日本で61歳。
 退職後の生活は趣味やスポーツやボランティアなど。
 
 この二つの問題は共通している面があります。
 一つは「規則として企業に縛られているから仕方ない」と言う見方。
 一つは「物価が高く生活が貧しいから仕方ない」という見方。
 その他いろいろあるでしょう。(この二つに共通しているのは「仕方ない」、つまり嫌々生きている姿)

  また別の味方として、日本人が自分の人生をどう生きるかについて、「周囲の意見に合わせる」と言う面が極めて強いのではないでしょうか。(「これも仕方がない」という気持
ち?)

  しかし、仕方がない と言う考えを捨てない限り、今後の21世紀を生きて行くのに”絶対必要”と言われる「ワークシェアリング」(労働の分配)は不可能では無いでしょうか。

( かっての高度成長は地球規模であり得ない。また高度成長を求めること自体間違っている。
 現在の労働時間のまま、労働希望者全員に与えられる仕事量は21世紀にはあり得ない。 )

 「ワークシェアリング」の考えを受け入れるには、賃金が減っても自分の人生を少しでも大切にし、自分なりに個性的に生きる、と言う思想が必要で、その希望があって初めて、失うものと得るものの比較ができるのではないでしょうか。
 
 現国会は「憲法9条」等の日本の将来を大きく曲げてしまう重要法案があると騒がれています。
 しかし、労働時間の異常に長い、家庭労働が異様に短い日本人の生活様式は、若者に人生の将来から希望を無くさせている大きな要素ではないでしょうか。
 現在の大人の生活に魅力がないから、若者から就職や労働の意欲を削いでいるのではないでしょうか。
 日本人の労働形態が西欧並に代わるのが21世紀に実現しないとしたら、これは大変な問題でしょう。
 
 ひょっとして、今「韓流」と騒がれて、日本の女性が老いも若きも韓国の俳優に気持ちを注いでいます。
 これもひょっとして日本の男性の生活に魅力が無いからでは?