貴州省と広西省に超豪雨襲来

08/06/19 南方週末 何海寧












 6月15日から16日に掛けて広西省に激しい雨が襲来、とくに河池と百色の方面に雨が集中的に降った。河池宣州市の大雨は激烈なものだった。13の小学校と2つの中学校5000余名の生徒達は授業を中断、洪水に見舞われた。同市は通信・交通・電力切断し、大型の家屋でさえ水没したところもある。

 広西省壮族自治区では92の市や区が水害に襲われ、その被災人口は91.6万人、経済損失は45.9億元に達する。

 貴州省では18人死亡12人不明、広西との両省で169人死亡、豪雨はまだ続く模様。

 貴州省望漠県では洪水の前日まで「四川への地震救援募金」活動を行っていた。70歳の偉さんは30元を提供した。集金人が彼の名前を記そうとしたとき偉さんは「いらないよ」と答えていた。県では合計40数万元を集め四川へ送った。そして第2次募金を始めようとしたときに洪水が来た。洪水は同県のV字型の渓谷を埋めるように轟音をたてて押し寄せた。14人があっという間に水流に呑まれて行った。偉さんの息子は前日100元を四川に寄付したところだった。その息子も最初に濁流に呑まれて死亡した。 貴州省では望漠県が最も貧しいところで、またその被害は最大になった。

 6月11日、記者は現地を再訪したが、水は引いていたが田畑や家の姿は泥と砂に覆われて地上には見えなくなっていた。巨大な石が転がり、4メートルほどの高さの電柱の上の方にまで雑草が絡まっている。

 当地では5月25日頃から雨期に入っていた。それは例年より少し早かった。そして気象台は豪雨や雷が発生すると予測はしていたが、それが何時になるかは明確に出来なかった。
 県の襲さんの話によると真夜中の1時頃、雷の轟音で目が覚め、そのときすでに停電になっていることを知った。ろうそくを点灯する準備をしていたとき、それは3時頃だったが、何となく不安になって家族を起こそうとした。そのとき屋外でどっと言う轟音を聞いた。もう、家族間の呼び合う大声も聞こえないほどだった。直後壁に巨石が当たる音がして、家が揺れだし、泥水が入り込んできた。急いで娘を背負って裏山に駆け上った。見下ろせば街道は泥水の濁流に覆われていた。

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 訳者注:

 次のアドレスは現地の洪水の模様です。
    http://www.infzm.com/content/13498

 1月には中国南東部で大雪害が発生しています。(翻訳参照) 
 5月には中国東北でも大洪水がありました。
 地球規模の温暖化が原因か、それとも中国内部の急速な開発が原因か未確定のようです。