職務権限に制限を


06/05/18 南方週末 陳倉

 河北省外国貿易経済合作庁の副庁兼電算機器輸入事務所主任の”李友汕”(汕は火偏に山)が死刑執行された。
 01年8月から03年4月の1年と少しの短期間に仕事の便を図って受けた収賄は1日平均7万元以上、合計額は4744万元以上となる。
                           訳注:約7億円ほど

 この金額は中国の平均的県政府の年間収入と同じだ。 
 この金額と数量は中国の悪徳官吏のトップに並ぶであろう。
 潔白な頃から急速に肥え太り、即死刑となった。その主因は「世界観を改造せず、潔白な生活を守れず、監督機構を悪用し、監督を放棄し、等々の悪事を重ねた」と報道された。

彼は「財布を膨らますのは簡単だ」と言いふらしていた。
 なぜ簡単なのか、その理由は職務権限の乱用である。
 官僚主義の悪弊を蔓延らし、権力を独占した。許可書や決裁書を乱発し、行政手段を持って市場に介入し、経営利権を”私”に利用した。各種審査や調査の名で事前に賄賂を届けさせ、当日は全く検査を省略した。
利益の上がった団体と経営からはペイバックを取った。
 検査や監督権を脅迫に用いて金銭を巻き上げた。個人の健康や生命さえ脅迫して金銭を強要した。
 そのことは他の悪徳商法や経営を見逃しており、実際の行政は”悪”が蔓延する一方になった。
「何事も俺の一言で済む」と言いふらした。

 李友汕のような悪徳官吏、史上最高位に並ぶ腐敗分子、このような新記録はもうこれで終わりだろうか。
 これを防ぐには「俺の一言で済む」その権力独占を防ぎ、「職業上の特大の権限」に制限を設けるしかないのではないだろうか。

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訳者注:
 社会主義と切り離せない腐敗分子の続出。確かにそれを防ぐには「権力の独占」を押さえるしか有りませんが、しかし「権力者が民を上から救済するという国家思想」と相対立するでしょう。この記事を国家のトップが読んだら驚愕するのでは!