余祥林の無罪を喜ぶ大衆


05/07/07 南方週末 傳剣峰















 今年の4月1日、11年の獄から無罪になって釈放された「余祥林」。この事件は獄内での拷問が詳細に報道されて、当地だけでなく中国全体を揺るがしている。

http://www31.ocn.ne.jp/~k_kaname/text/05/11nenmenzai.html

 たまたま、同じ時期に王洪武・王洪学兄弟の2年間の免罪事件も発表されて、世間は今法院のあり方について疑問が噴出している。
 この王兄弟の場合は逮捕直後に証拠無しで無罪が論じられていたが、それが1審で死刑、中級で無期懲役となった。
 この裁決を担当した院長は武漢大学の法学教授で常に学生に対しては「私は理想主義者」とうそぶいていた。
 それが何故有罪となったかは、専門家の指摘によると、公安と法院の名誉と利益のためであろうと言う。
 両事件とも殺されたと最初は思われた「妻」の家族が被疑者に対し強く死刑を要求したことも影響しているようだ。
北京の海淀地区、甘粛省白銀地区、河南省焦作3地区の公安は拷問中心の自白方法を控えることを表明した。

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 訳者注:
 これまでは党や公安のすることに絶対忠誠だった中国に、ついに法律で問題を裁くことが当然という意識がマスコミで論じられるようになってきました。
 今中国の改革・進歩は経済面もめざましいものが有りますが、しかし民主主義の面でも目を見張る進歩が生まれています。
 しかし法律が主となれば、党もそれに従わなければならず、「中国人民を党が主導する」という国家の原則が失われます。
 しかし今から後退して世界と絶交渉になることも出来ないでしょう。当然世界の民主主義が国民に直接入ってくるでしょう。
 今後、法治国家となることの矛盾が露出してくるでしょう。
余祥林の釈放に駆けつけた人達。
2万人を超えたと地元新聞は伝える。