人民元切り上げ時のトリック


05/10/05 文学城 財経新聞より

 7月21日、中国の人民元切り上げが2%として発表された。全世界はこれを急いで報道した。だが西欧の反応は大体に於いて切り上げ幅が少なく再度切り上げの必要なことを表明した。
 だが中国国内に置いては、発表したその前後数時間の合間に驚くべきトリックが行われた。
 政府発表は午後6時で、その直前の温家宝総理主催の中央政治局会議が終わったのはその90分前。その間に中国全国の銀行に電話が掛けられ、228億米ドルが人民元に交換された。そして翌日の銀行開店と同時にその巨大な額がドルに戻され、その差額37億人民元の”利ざや”を得たことが解った。
 これを知った温家宝総理は激怒し「これは内部の仕業であり、鬼が住んでいる」と激怒した。
 これが可能なのは中央政治局内部の人間であり、実際に出し入れに使われた銀行は、北京、広州、天津、深浅、福州、大連、武漢、南京、朱海、重慶、済南、廈門など13の銀行である。使用された口座は、党政府の少金庫、国営企業金庫、幾つかの私営企業金庫、幾つかの富豪の金庫である。
 政府と党の最大の秘密が党上層部の何人かによって、(勿論高官とその協力者がいる)私腹を肥やしたのである。

 今中国では福州市で党書記黄金がテロ関係者として極刑にされたときである。劉金宝が収賄で逮捕されたときである。そしてこの事件で5人の武装警官が警護と調査に派遣された。
これは中国の歴史上最大の腐敗であろう。中国では電話局が使用者電話番号とその内容を握っているので逮捕する気になれば簡単に出来るはずである。