流動人口学校


04/04/15 南方週末 柳世聡

 「私の学校の生徒達の内、12人は全く学費が出せず、約30人が一部だけで、全体で13500元の学費が未納となっています」現在30歳の王毅さんは学校の入り口で、のこぎりで校舎の机を作りながら教えてくれた。頭の毛には木屑が入り交じっている。
 ここは北京市海淀区清河新世紀の臨時工用小学校で彼はそこの校長だ。
 ここに来ているのは全て農村出身の臨時工達の子供達で、99年に王毅は農村の代理教員を止めてここへ出てきて3000元で学校を始めた。開校した時は生徒は一人。それが今では250名を超えている。
 現在北京市では24万人の流動人口の修学必要児童達が居て、その内17万人が公立学校に入っている。だがまだ約7万人の子供達が許可を得られない。
 この学校も合法的ではないので、土地建物は民間の建物で、壊れそうになっている。
「この学校にはパソコンや美術、音楽、体育などの先生が居ません。農民の学校にはその先生になる人も農民で、その素質はかなり低い。このような「簡易学校」が北京には300カ所以上有る。
 この学校は既に政府の取り締まりを受けて4度場所を変えている。
北京市のトップの中には「農民の子供達も北京市の子供と同等の教育を受ける権利がある」と発言している人もいる。
 また今年の人民大会で、多くの代議員から公立学校を農民にも開放すべきとの意見が出されている。
 王毅さんは「そこで私はこの学校の条件を高め合法化したいのですが」と伏し目がちに話してくれた。
農民の子供は先生にも
差別的に見られることが
多いと、子供が記者に言う。
北京の冬は寒い。親が迎
えに来るまで宿題をする
子供
「簡易学校」