「スクープ!第二次太平洋戦争?」
  
炉委田
日本、ドイツの国連常任理事国入りをめぐる問題で、アナン国連事務総長、クリントン大統領は、歓迎の意向をつたえているが、日本の常任理事国入りが、日本の将来を大きく変える事になるであろう。米国国防総省のかなり上層に位置する人物への取材であきらかになったことである。彼が我々に提供した情報によれば、日本の常任理事国入りは米国のアジアでの主導権を確実にするための布石である。

湾岸戦争で初めて海外に自衛隊を派遣した日本は、カンボジアに続きゴラン高原と、PKO活動に自衛隊を参加させている。しかし、PKFはアジア諸国の感情を配慮するのとあいまいな憲法解釈もあって、国民と野党を納得させることが出来ず現在もその議論は凍結されている。「まず、日本をPKFに参加させることが重要だ。常任理事国であり湾岸戦争で不名誉な汚点を残した日本は、参加せずにはいられないだろう。むろん我々が、そうしざるをえない状況を作りだすがね。」

当然、紛争がなければPKF派遣も無い。「さも有力なのは朝鮮半島だ。北朝鮮内部での軍の力が強くなってきている。かつての日本のように、軍が政治を掌握するのも時間の問題だ。

「中国をいかに抑えるかが問題となるが、難しいことではないだろう。戦闘は短期間で終結させるのが望ましい。完全制圧はしない。」戦闘終結後、日米合同のPKF部隊を韓国に派遣。北朝鮮を監視 する。
「日本には、拒否権もあたえられるが、それには我々が多少の息をかけておく必要がある。」「自衛隊の韓国駐在にアジア諸国は、懸念を感じるであろう。我々が望んでいるのは、自衛隊の活躍だ。」

部隊の主権は米軍に置かれる。偵察任務を与えられた自衛隊は38度線付近で、「北朝鮮と思わしき部隊」の襲撃を受けるのである。
「事件が起きるの待つつもりはない。部隊に任務をあたえるのは我々だ。初動調査は米軍で行う。」

事件を日本では大きく取り上げられるだろう。アジア諸国も敏感に反応する。たとえ自衛隊が一発も発砲しなくとも、北朝鮮の兵の死体が多数出るからだ。米軍が提供する襲撃現場の映像には、無数の死体(民間人も混ぜておく)が
記録されている。映像を観たアジア諸国の国民は、確実な反日感情へ移って行く。
「情報は一個師団にも勝るときがある。日本は米国を激しく非難するだろう。だが、アジアは米国を味方する。ODAによる金だけの繋がりより、アジアを長く安定させてきた我々を選ぶのだ。」

行き過ぎた反撃、不当な火器使用、民間人殺し、危険な自衛隊。日本の常任理事国取り消し、米軍による自衛隊の監視。アジアにおける日本の影響力は確実に弱まり、また日本国内での在日米軍の立場を強める事になる。
「最終的には、日本の再占領であるが、これには議会を納得させるだけの強い理由が無くては成らない。」
 
日本は自国の利益を拡大するために、アジア市場を欲しがっている。だが、それは米国の利益戦略にとって、邪魔な存在だ。1930年代、アジア市場に参入しようとした米国は、増大する日本帝国海軍力との衝突を産んだ。それがあの太平洋戦争へと向かわせたのである。「歴史は繰り返す」つかいふるされた言葉だが、思い出さずにはいられない。

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