もののけをみるわたし

1989年ー1990年
乾漆

どうにも自分が自分でコントロール出来ない気がいつもしていた。どこかコントロール不能になり狂ってしまう自分というのが、頭のなかにあった。実際に常にすこしおかしっかたかもしれない。
それでもそういう狂気にのっとられないように、それを見すえていようとするわたし。でもみつめるものは内部にあるのか?
ここでは、狂気を見つめるという具体的なことが、とてもストレートに造形されている、とてもべたな作品だ。後ろの背景は、なんなんだろう。たぶん石彫のレリーフなんかの影響なのかな。彩色の色はシルクロード、キジル石窟寺院の壁画の色からきている。この当時は日本画の顔料に膠で彩色している。


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