くさはらのうえのひめ

1986年ー1987年
石、黒御影石

石で首が彫れたら、当然今度は等身を彫りたくなり彫りました。前の首より、技術が進歩したのか随分彫るのも早くなった。
エジプトやアルカイックの影響が強く見えるが、一番この頃意識していたのはカンボジアのクメール彫刻です。体の形にそういう影響が出ていると思う。東京博物館にあるクメール彫刻を随分見に行った。当時カンボジアは内戦のまっただ中、行ける日がいつくるのかも判らない状態だった。もしもあの頃カンボジアに行けたら、向こうで修復の仕事とかしたいと思ったかもしれない。
等身の石彫が出来てうれしいと思うなか、なにか石の存在感が自分にとって強すぎるような感じも持ち始めた。


くさはらのうえのひめ



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