オルタネーターの国産化(2)


準備した国産オルタネーターを純正品と交換します。

  1. 車体前部をジャッキアップし、馬をかいます。
  2. バッテリーを取外しておいた方が作業がし易くなります。バッテリーに取っ手が無い場合は、長めのVベルト(エアコン用)をバッテリーにくぐして吊り上げると簡単に出て来ます。バッテリーをそのままでも作業は出来ますが、ケーブル端子は外しておきます。



純正オルタネーターの取外し


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  • オルタネーターの取出しスペースを確保する為に、ハイドロリック・ポンプの取り付けボルトとアジャスト・ステ―(黄矢)を緩め、ポンプを後方(赤矢)に押し付け、取付ボルトを仮締めして固定しておく。
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  • アジャスト・ストラップ・ナット(赤矢)を緩めて、アジャスト・ストラップ(黄矢)を取外す。
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  • 取付ボルト(黄矢)を緩めてベルトを外し、ベルトを邪魔にならないように後方にずらした後、取付ボルトをさらに緩めると、純正オルタネーターの前方取付部(青矢)がU溝になっているので、オルタネーターは赤矢方向にずらして外せる。
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  • 外したオルタネターをオイルクーラーの冷却ホースの上に裏返して乗せ、背面の配線を全て外す。
  • オルタネーターを取出し易いように赤矢方向にずらす。
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  • 外したオルタネーターの取出し経路は左図のようになり、プレッシャー・レギュレーターの前から上に取出すことがことが出来る。
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  • 純正オルタネーターはこの状態で取出されるので、プーリーは外して再使用する。



配線類の取外し

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  • 純正オルタネーターから外したレクティファイヤーとレギュレーターへの配線(赤線)は不要となるので取外します。
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  • レクティファイヤー(赤太矢)を固定するボルトを外し、配線(黄矢)と一緒にグリル前方に引き出します。
  • 配線は硬くて扱い難いですが、ラジエター後方から配線を押しながら少しずつ引くと出てきます。
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  • レクティファイヤーとその配線を外すと、ラジエター全面はこのようにスッキリします。
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  • 外したレクティファイヤーとレギュレーターへの配線です。
  • レクティファイヤーに付いているボディーへのアース線は外して他に流用します。
  • オルタネーターについていた配線の端子部は排気管の熱で劣化し、絶縁被覆が崩れて芯線も緑青を吹き、ショート寸前でした。
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  • フロントグリルのレクティファイヤー保護カバー(赤矢)も取外して冷却風取り入れ効率をアップさせます。



オルタネーター出力線の新調

オルタネターのB端子からの出力線は、一度スターターのメインケーブルに戻り、メインケーブルを通じてバッテリーに通電しています。この2本の配線は排気管に接近している為に劣化が見られます。この機会に新調するとともに、オルタネーターからの出力をバッテリーに直結します。
配線は電話帳などで近くの電装屋を見つけると2000円以下/本でそれぞれ作ってくれます。
ついでにバッテリーのマイナス・アース線も傷んでいますので作り直すと良いでしょう。

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  • 純正品の配線は左図のようになっています。
    いかにもロスが多そうです。
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  • スターターへの出力線の接続端子部です。保護被覆が硬化破損し、芯線も変色しています。
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  • 左図の様にオルタネーターからの配線をバッテリーに直結します。
    配線長はオルタネーター用は55cm、スターター用は80cmで余裕が出ますが、バッテリーに合わせ実測して下さい。
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  • 配線の交換はスターターの遮熱カバー(黄矢)を外すと簡単ですが、そのままでも可能です。
  • スターターのメインケーブル(青矢)、オルタ出力線(赤矢)は緑矢のナットを緩めて着脱します。
  • スターター・リレーへの配線(赤細矢)も交換した方が良い。



国産オルタネーターの取付


  1. オルタネーターの国産化(1)で準備した国産オルタネーターのB端子に新調した出力線を取り付けておきます。
  2. 取付の手順は取外しの逆の手順となります。
  3. オルタネーターをエンジンルームに入れ、オイルクーラー・ホースの上に乗せます。
    古い出力配線をそのまま使う場合には、ここでB端子に接続します。
    ・左ヘッドランプ裏のリレーから来ていた細い配線をオルタネーターIG端子に接続します。
    ・エンジン後方からインテークマニホールド下を通り来ている細い配線をオルタネーターのL端子に接続します。

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  • 配線を傷めない様に注意して、オルタネターをエンジン側のブラケットにセットします。
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  • M10/L=100mmのボルトで緩く仮止めする。
  • 赤矢の位置までオルタネーターを持ち上げ、ベルトをプーリーにかけ、位置を決めます。
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  • アジャスト・ストラップを取付け、緩く仮止めする。
  • 大き目のメガネレンチ等でベルトのテンションを出し、各ボルトを本締めする。
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  • 車体下部から見た国産オルタネーターの取り付け状態。左側が前方となる。右側の黒いブロックが取付スペーサーです。
  • 赤/黒線は新調したスターターへのメインケーブル。
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  • オルタネーターのマイナス側の接続は鉄の取付スペーサーを介するため効率が落ちるので、レクティファイヤーから外したアース線でアジャスト・ストラップ取付アームとATのアースポイントを直結した方が良い




setting
  • この状態に組上がると作業は終了です。



最後に;




オルタネーターの国産化(1)

    


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