時 の 話 題  01年下期 


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*01.12.9 初期型のエンジンマウント

最近、掲示板で話題になった様にCX初期型のエンジンマウントは下2点でエンジン重量をサブフレームが受け、上1点のトルクバーでエンジンのトルクを支えていました。
ヘインズのマニュアルには下2点のエンジンマウントの位置調整法の記事があり、ギヤボックスに付くマウント用プレートの写真も出ています。
初期型は4MTだったので、ギヤボックスがコンパクトに出来、横置きでもこの配置が取れました。
しかし後期型では、5MT及びAT化によってギヤボックス部が大型化したためにこの方式が取れず、ホイールハウスに横抱き式のギヤボックス・マウンティングを無理矢理押しこめたと思います。

初期型に比べ後期型のアイドル時の振動が大きいのは、この構造で共振が起き易くなったのと、1気筒あたりの排気量が軽自動車並になった影響でしょう。
従ってアイドル時の振動防止はエンジンを滑らかに廻すことと、ATのトルコンからの抵抗を低減する為のATF及びATフィルター交換しかありません。
上手く初期型のようなマウント用プレートを自作して下2点方式に改造できると良いのですが。
CXのディーゼルは発売時にはアイドル振動が格段に低いとCGに高く評価されていたくらいですから!!


  • Bの検査冶具が両方のエンジンマウントにはめてあります。写真右側には左車体側のエンジンマウントがあるのが判ります。
  • 左右のエンジンマウントは対称的にサブフレームに配置されています。
  • 写真左側のAの位置がギヤボックス側のマウント位置になります。
  • ギヤボックスの左下には写真のようなマウンティング・プレートが取りつけられています。




*01.11.12  C4登場?

蓬莱さんから C4 の最新写真が届きましたのでご紹介します。






*01.10.8 Prestige のATフィルター

 以前、Saleに出したPrestigeの新しいオーナーが決まり、栃木県に旅立ちました。


 旅立ちの前にほとんどの個所の整備が終えましたが、。その時、ATフィルターの交換も行いました。
元々、変速ショックもあまりない静かで好調なATでしたが、開けてみるとAT内の汚れもあまり無く、フィルターへの金属片やスラッジの付着も87CX/GTIの時と比べ格段に少ないのが分かりました。



 やはり調子の良いATの条件は、こまめにメンテナンスされていることと、熟練したオーナー履歴の良さに依存するようです。



*01.8.5 エキパン分解掃除


 7月にエアコンのリキッドタンクの国産化を行いましたが、その時 エキスパンション・バルブも詰まっている恐れがありましたのでフロント側のエキパンも外し、分解して詰まりがないかチェックしてみました。
 CX用のエキパンは既に部品供給されていないので、BX用が流用できないかの比較検討もしてみました。


エキスパンション・バルブは、膨張弁とも呼ばれ、エバポレーター(クーリング・ユニット)の入口に取り付けられて、リキッドタンクから送られた高温高圧の液冷媒を通路に絞り込んだ小さな穴(オリフィス)から噴射させ、急激に膨張させて気化作用による低温・低圧の霧状の冷媒を作ります。そして、同時に冷房負荷の変動に応じて、適正な冷媒量をエバポレーターに供給するよう調整機能も果たします。

その構造は下図の用になります。

基本的なバルブ構造 CX/BX用の高感度ブロックタイプバルブ構造



分解・掃除・組立は次の要領で行います。

  • 後期のCXのエアコンにはエキスパンション・バルブがフロント/リア・ユニットに各1個づつついています。
  • 感熱筒をエバポレ−ターに差込む通常のエキパンと違い、高感度のブロック・タイプなので取外しが簡単です。
  • フロント分はスペアタイヤの下にあり、写真のように露出しています。各配管のナットを緩めれば取出すことが出来ます。
  • リヤはトランク内のカバーを開けると容易にアクセスできます。
  • 写真は左側CX/右側BX用です。管径と構造も変わりませんので流用が可能かもしれません。
  • CX用はフロントユニットから外した物ですが、冷媒入口・出口とも汚れの付着はありません。
    下が入口、上が出口です。入口奥の2本のドリル穴からオリフィス部に冷媒が流れます。
  • BX用は空調不良で交換した物ですが、出入口ともスラッジが酷くこびり付いています。
  • CX用は13年間使用して来たものです。リキッドタンクも交換したことがありませんでしたから、CXはBXのような詰まりの心配は少ない様です。
  • バルブの底の栓を開けるとオリフィスの詰まりをチェックできます。
  • 栓はバルブボディにネジ込まれていますので、先端突起(赤矢)をプライヤーで鋏んで廻すと外れます。
  • BX用の場合はめくら小穴が1個ありますのでもう1個ドリルで同じ穴を明け、ラジオペンチの先でネジって明けます。
  • 底の栓を開けてみても、CX用はオリフィス部に汚れ・詰まりがありませんでした。上の2つの穴から液状冷媒が入口より入ってきて、中央の穴とその中の弁棒との隙間から気化してエバポレ−ターに噴出します。
  • BX用には酷いスラッジが付着しています。このスラッジを溶剤等で洗浄すれば再使用可能です。
  • 底の栓にはボール弁体()とそれを押上げるスプリングがセットされています。ボール弁体は上写真の中央穴に押しつけられ、オリフィス部を形成します。ボール弁は弁棒に押上げられて出来る隙間の開度でエバポレ−ターに供給する適正な冷媒量を調節します。
  • 再組立ての際には、Oリング()を新品に交換します。栓のネジ部()にはシールテープを巻きました。
  • 組立てたブロックを配管に接続する際は、必ず新しいO−リングを使います。





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