インタビューしたその夜に、大切なことを言い忘れたと電話を下さった。
「これは、家族の理解がなければ出来ないことです。」実感がこもっていた。本当に、竹内さんの徹底的というか過激というか、とにかく真正面から突き進んでいくような姿勢は他のひとには真似できるものではないだろうし、専業主婦の立場と家族の支援があってのことだろう。率直で思いやりあふれ、実にはげしいひと。ユニークな存在だ。
(このインタビューは97年3月にまとめたものです。)
現在関わっている福祉施設は、「作業室あゆみ」、「しらかし園」、「アカシア園」、「でんでん虫の家」。その他にも、週一回町田市の病院にはいっている重度身体障害者の方の介護に通い、保健所のリハビリの手伝いや朗読ボランティアもする。さらに地域の仕事などもしながら、毎週土曜日には教会事務の仕事‥‥。とにかくすごい。
竹内さんによれば、ボランティア活動を始めたのは結婚後、川口に住んでいたころ。49年11月に川崎に引っ越してきて、初めは神奈川県の奉仕銀行に登録して県の老人福祉センターでの老人の集まりを助ける仕事をしたそうだ。その後、手話に出会い、仲間と一緒に鹿島田教会で「太陽の会」という手話講座を始めた。
そのあたりが始まりなのだが、彼女の活動に一貫しているのは「教会外」でやっているということ。
ぜんぶ教会の外です。むしろ、教会に持ち込んでいますけど、いろんな活動を。たとえばお手伝いしている作業所の行事のときのボランティアや、「ゆりショップ」(作業所で作られたものなどを販売支援している)の活動なんかもそうですね。ボランティア募集などをあまり教会でしすぎて、煙たがられたこともありました。
障害者の支援などをするとき、わたしは、『ひとりひとりのなかに神が存在する』という言葉を大事な支えにしています。『あなたの大切な働き手としてお使いください』と祈ることも欠かしません。
本当は教会がもっとこういうことに積極的に関わるべきですが、そうならない。どうも、私には現場で働いている人のほうが『キリストの道』を歩いているように思えます。『教会は死んでいる』と言いたいくらいです。
ボランティア募集
下記の施設では、常にボランティアを募集しています。週1回でも二週間に1回でも、時間の許す範囲で。やっていただくことも、色々あるのでお好きなことを、ということです。お問い合わせは各施設へどうぞ。
「作業室あゆみ」(重度身体障害者のデイケア施設)
「しらかし園」(知的障害者通所授産施設)
〒215川崎市麻生区片平5-24-1 tel.044-988-5503