01.09.17
大袈裟道


私はよく「話が大袈裟だ」と言われる。
言っている時は、大袈裟にしているつもりはないんだけど、
指摘されてみればナルホド、
「今日はタバコ吸いまくった」の場合は「普段より二、三本多かった」だけだったり、
「頭がかち割れそうに痛い」時は「バファリンのんで30分で治る」程度だったりする。

まあ、いい。
悪いことじゃない。
指摘されても、開き直る。

で、今日、他人の大袈裟を目にした。
地元の商店街を歩いていると、小学校中学年くらいの女の子二人が私を追い越してゆく。
その一人が、すれ違うおばさんの買い物袋に、腕をかすらせた。
すると、声こそ大きくないものの、目を見開いて友人に話し出した。

「痛っ! イッターイ。見た? いまのオバサン、ドッカーンて体当たり、あたしに!
ほら、腕、赤くなってない? うわ、イタッ!」

友人は、わりと無視。適当にうなづくだけ。
その光景が面白くて、つい見入っていると、
次に二人はゲームセンターへ。
すると大袈裟な女の子は、
「うそ! あたし金持ってないよ! 一銭も無いよ! いやホント、からっけつだよ!」


ううむ。
大袈裟な人を傍から見ると、見ているこっちが恥かしい。
無視する友人の気持ちのほうが、正解。



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