06.08.05
クラス会



高校時代のクラス会が催されるという。
学生生活の中で一番楽しかったのが高校時代、と記憶しているので、
「その記憶を大切にしたいなあ」と思い、
クラス会には「不参加」の返事をした。

けれど、思い直した。
旧友という名のおっさんおばさんによるノスタルジー話にはまったく興味がないのだが、
今回のクラス会、学校を見学させてくれるというのだ。
これはこのご時世、なかなか出来るものじゃない。
数々残る学生時代の脳内スナップショットも色あせてきたことだし、
ここは一つ修復しに行こうじゃないかと決めた。

で、この土曜日に行ってきた。
ノスタルジーがぶわっと吹き出して涙が止まらなかった…という状況も覚悟していたのだが、
いやはやなんとも。
記憶していた風景と、全く違うのである。
改築とか模様替えとかそういうことではなく、
私の記憶が間違っていたようなのである。

「図書館」とか「トイレ」とか、そういう部分的なスペースは懐かしさも感じることが出来た。
けれど、住み慣れたはずの「自分のクラス」や「学食」や「窓からの眺め」などは、
ちっともピンとこない。
「こんなだったか〜?」と終始、疑問符出しっぱなし。
結構ショックだった…。

結局「記憶の修復」という当初の目的は「オレの記憶はウソだらけ」と悟るだけに留まった。
まあ、昔の良きおもひでは、それはそれで「ファンタジー」としてそのまま自分の中に
あたためて行こうと決定。現実と重ならずとも良しとしよう。
ただ、うれしかったことがひとつ。
校舎内の現役高校生諸君が、皆すれ違い様に
「こんにちわー」と頭を下げてくれたのだ。
そうそうコレだよ、うちの高校の芸風、変わってないよー! と感激。


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