母の懐を寝処となし、
母の膝を遊び場となし、
母の乳を食物となし、
母の情を生命となす。

【出典】
 『父母恩重経』

水彩画:松村憲一


眠れぬときは
母の懐に抱かれし
遠き日のことを思い
まどろみ
睡るがよい

悲しいときは
母の膝で遊んだ
幼年の日々を思い
むせび
泣くがよい

苦しくて
どうにも
切ないときは

乳房にすがり
情けという
生命をもらった
母への恩を思い

生きるべし
歩むべし