八風吹けども
動ぜず
【出典】
『寒山詩』「寒山無漏巖、其巖甚濟要、八風吹不動、萬古人傳妙(以下略)」による。
「八風」とは、利益、衰退、陰口、名誉、賞賛、悪口、苦、楽の八種。
これらは人間が憎愛するもので、人心を動揺させるところから風にたとえた。
撮影:超空正道
僅かばかり
儲かった
褒められた
幸せここにと
有頂天になりしたたか
損をした
中傷された
切なく苦しいと
怒り悲しみ
ふてくさる間断なき
愛憎の風は
小さき心を
あそこここ
ふわり
ふわり舞い上げる心は大きく
大きくどっしりと
動ずるなかれ