行業とぼしくとも疑うべからず、
経に乃至十念の文あり。

【出典】西山上人『鎮勧用心』
 修行が足りないからといって、往生浄土を諦めることはない。
『無量寿経』には、「南無阿弥陀仏」と十度
念仏を唱えるだけでもよいとあるのだから。

油絵『二月堂』:田中敏治


思い起こせば
若気の至り
理不尽なこと
無茶もしました

齢重ねても
相も変わらず
意地を張り
悔いることばかり

あんなにも
遥かにみえた
次の世が
不安と
恐れとともに
音もなく
忍び寄ってきます

ただ
頼むべきは
乃至十念の詞
信ずべきは
必得往生の文なり

法然上人の
このおことばは
ありがたくも
心の支え
明日への励み