よっ! にっぽん一、吉野の桜

もう桜はいらない、というほど、今年は桜を堪能した。
花の季節が長かったこともあって
「さくらの国」に生まれた幸せをたっぷりと味わうことができた。

それでもなお、今年の見納めにと、「日本一の吉野のさくら」を見に行った。
 よく飽きないねえ・・・・。





飽きない人々は私以外にもこんなにたくさんいた。
一帯は午前8時半から一般車両通行止め。
シャトルバスが山の中腹まで運んでくれる。

期待していた「山全体が桜色」は...ない...。
隣の人の会話を聞いて気付いた。
そもそもここには、「ソメイヨシノ」なんて園芸種がないんや。
元々の山桜が主体。
あぁ〜、当然といえば当然。

今から1300年前、役行者の頃からの桜の名所。
豊臣秀吉もお花見したという吉野のさくら。
その数3万本といわれる桜が
500メートルの標高差を
およそ1ヵ月かけて、咲きのぼっていく。

(シロヤマザクラが主体だそうです。)


その帰り道、奈良県大宇陀の「又兵衛桜」を見に行った。

田舎の風景の中に、その場所だけが、お祭りの賑わい。
「さくら会」の名のもとに、地元の人たちが模擬店を出し、
又兵衛桜の保護協力金を求め、周囲には広い駐車場。
この地の人たちの、この桜への思い入れが伝わる。

大阪冬・夏の陣で活躍したという後藤又兵衛が、
落ち延びたこの地に植えた桜とされている。
石垣の端に、滝のように流れ落ちるしだれ桜は
盛りを過ぎてはいたが、見事な風情だった。








(2004・4・12)