本館教室棟に隣接して計画された、図書室、美術室、視聴覚教室を含む増築教室棟。
敷地は狭小の上、傾斜地。
しかしながら容積的には大きな数値を提示される。
本館教室棟の南側に配置することを配慮し、建物の半分は傾斜地に埋め込むかたちで半地下とする。
半地下部分の教室に光を届ける為に壁を傾斜させ、ハイサイドライトを傾斜壁に載せる。
本館教室棟に十分な日照を与えるため、建物のスカイラインを東側に傾斜させる。
傾斜させたスカイラインの東側は住宅地の建物スケールに合わせた高さとする。
逆に内部空間は西側の豊かな緑とテラスに向かって大きく開かれていくことになる。
屋上は本館教室棟からの視線を意識して緑化する。
本館教室棟との境になる面は、圧迫感の軽減を考えコンクリートとアルミサッシュの単純なR面とする。
図書室の天井は、傾斜した膨らみに追随できるように木の質感を持ったルーバー天井とする。
地下の美術室の天井は面としての圧迫感を嫌いワイヤーメッシュとし、スタジオ的な開放感を獲得した。
内部空間の仕上げは木とコンクリートを基準に質素にまとめあげた。
南側屋根は太陽光発電設置可能な、傾斜をつけた造形としている。