ミラートップ

 量産車で世界初のTバートップを採用した車は、何を隠そうコルベットである。写真は運転席側のトップを外した状態の物だ。トップは総ガラス製で、1枚の重さは10kg近い。内面にはメッキがしてあり、外から見ると鏡のようになっている。よって、ミラートップとも呼ばれる。内側から見ると、丁度サングラスを透かしてみたのと同じだ。内側から見えるメッキの色もブロンズやブルー、グレーと何種類か有るようだ。当時これはオプションだったので、FRPのトップも存在する。FRPトップとの重量差は思ったより小さい。
 夏はミラーになっているとはいえ、ある程度太陽光が差し込んでくるので、吸盤で付けるサンシェードなどを付けると良いだろう。純正のカバーも有るにはあるが入手困難だ。
 脱着はいたって簡単で、レバー1本で行える。ロックなどは付いていないので、走行中に誤ってレバーを引かないようにしなくてはいけない。今まで、走行中にトップを吹き飛ばした車を2回目撃している。1台は一緒にツーリングに行ったコルベット、もう1台は知らない人の4thカマロだった。場所は何れも高速道路上であり、助手席側だった。原因は両者とも、トップの脱着レバーに興味を持った同乗者が、レバーを引っ張ったためだ。トップが吹き飛ぶ様は豪快で、屋根が浮き上がったと思ったら、次の瞬間路面に叩きつけられ一瞬にして粉々に砕け散り、路上の藻屑と化してしまった。
 と言うこともあって、私は初めてコルベットに同乗する人には「このレバーだけは触るな」と、まず教育してから乗せるようにしている。また、社外品でレバーに取り付ける鍵も売っている。

外観詳細へ   ホームに帰る