ポプラチェンバロおひろめコンサート演奏曲目

in Kitara 9月9日(土)
in 旭川 9月10日(日)
in 旭川 9月11日(月)


*1 P.ロワイエ:「タンブーラン」
2 W.バード:「鐘」
3 H.パーセル:組曲 ニ長調
4 G.フレスコバルディ:カンツォーナ第4番
*5 G.ピッキ:トッカータ
*6 水永牧子編:牧場のメドレー
7 D.スカルラッティ:ソナタ ト長調(K144) ロ短調(K27) ニ短調(K141)
*8 J.S.バッハ : パルティータ第6番からトッカータ
*9 J.S.バッハ : フランス組曲 第6番


*は北大クラーク会館では演奏されない曲目です。


曲目解説


1 P.ロワイエ:「タンブーラン」
にぎやかなファンファーレでコンサートを始めましょう。タンブーランという長太鼓を片手で打ちながら、片手でガルベという笛を吹き鳴らすプロヴァンス地方の民謡を模倣した楽しい曲です。

2 W.バード:「鐘」
ポプラチェンバロのふるさと札幌に因んで、鐘の音をお聴き下さい。いまからおよそ400年前、シェークスピアが活躍していたイギリスのルネッサンス時代の曲です。「ドーレ、ドーレ」と単調に繰り返す鐘の音にのせて、しだいに盛り上がってゆく、なかなかの難曲です。

3 H.パーセル:組曲 ニ長調
題名は無味乾燥ですが「おもちゃ箱」のようなとてもかわいらしい組曲。「前奏曲」、「アルマンド」、「ホーンパイプ」と短い3つの楽章が続きます。

4 G.フレスコバルディ:カンツォーナ第4番
ポプラチェンバロはイタリア様式で作られています。イタリアバロックを代表する鍵盤作曲家といえばジロラモ・フレスコバルディ。ローマのサンピエトロ大聖堂での巨匠のオルガン演奏会には10万人の聴衆が集まったといわれています。「カンツォーナ第4番」は、厳格なカノンと即興的な部分が交互に出てくる明るい小品。

5 G.ピッキ:トッカータ
駆け抜けるような即興的なパーセージが爽快なピッキのトッカータ。ポプラチェンバロのパリッとした明るい響きにぴったりな作品。一度聴くと忘れられないドラマチックなトッカータの傑作です

6 水永牧子編:牧場のメドレー 
ポプラ並木の風景に似合いそうなおなじみの曲やユーモラスな曲を、メドレー仕立てにしてみました。チェンバロでは普段あまり聴けない曲ばかり…。お楽しみください。
 
7 D.スカルラッティ:ソナタ ト長調(K144) ロ短調(K27) ニ短調(K141)
コンサートの後半は、後期バロックの二人の巨匠の作品をじっくりとお楽しみ下さい。はじめは、ナポリに生まれポルトガルとスペインで活躍したドメニコ・スカルラッティ。「ト長調」は美しいカンタービレでゆったりと始まります。「ロ短調」はゆったりとした両手の交叉を含み、おおらかで上品ながら、どこか哀愁に満ちた魅力的な曲。最後の「ニ短調」はフラメンコギターやカスタネットを思わせる急速同音連打が続くヴィルトゥオーゾ曲。奏者にとっても、楽器にとっても手ごわい曲です。

8 J.S.バッハ : パルティータ第6番からトッカータ
大波が砕けるような激しいパッセージが繰りかえされる間に、心に染み入る美しい旋律が挿入されます。物憂げな主題による長大なフーガにもこの旋律が忍び込み、フーガ主題と絡み合った後、突然冒頭の激しいパッセージが再現しこの楽章を閉じます。バッハの残した極めつけの名曲のひとつに入るでしょう。

9 J.S.バッハ : フランス組曲 第6番 
アルマンド〜クーラント〜サラバンド〜ガヴォット〜ポロネーズ〜メヌエット〜ブーレ〜ジグと8つの小さな舞曲が続きます。フランス組曲はバッハの曲としては音数が少なめなのですが、どこか優雅で気品に溢れています。第6番はホ長調という調性がこの作品にキラキラとした輝きを添えています。