レビュー第24回
がんばれギンくん
CopyRight:TECMO
CopyRight:TECMO(上の3画像)
左上はゲームのタイトル画像、右上2枚はインストです。
さてさて、こんな機種を紹介しても宜しいものかどうか、感性を疑われるような
気も致しましたが、まあコンシュマーに移植されている機種では無し、このまま
時代の流れの中に埋もれてしまうのも何か勿体無いような気が致しましたもので
この機会にレビューをさせて頂くことに致しましょう。
なんですね、唐突ですがこれってアーケードゲームなんです。
いやだからどうしたと言われても困ってしまいますけれども。
このゲーム、1995年にお目見えしたミニゲーム集ものです。
1995年と言えば世の中すっかりポリゴンポリゴンしてて、バーチャ3なんぞ
の噂もチラホラ出始まっていた頃かと思います。
それよりも翌年には反則乳振り格闘技ゲームがお目見えした御時世でしたね。
またどうしてこんな時代にこの機種がお目見えしたのかは、…館主のつたない頭
ではなかなか事情が思い浮かびませんが…
…ひょっとして昔のスターフォースの販売当時の背景と同じだったのでは
ないかと。他に何の機種で使われた基板なのかは判りませんで、推測の域を
出ませんですけれども。
ただ、その推測が当たっていたとしても一つ違っていたのは…スターフォースは
意外やヒットしてしまい基板を設計し直し再出荷された事に対し、ギンくんは
自分の本来の役割さえ全うできたのか、かなり怪しかったと言う点でしょう。
ささ、魅惑のこのゲーム
かどうかは知りませんが、早速紹介して参りましょう。
前年お目見えしたずんずん教のまたその上を行くCGの豪儀さ、そのインパクト!
FISTや某様がお好きと言う大変物好きなマニアな方ならいっぺんで好きに
なってしまうでしょうと言えば、皆様も大体察しが付いたかと思います。(笑)
館主的基板推薦度:☆
(キワモノ好きな方なら)
30cm角程の2階建ての基板です。
部品面がどちら側も表向きになっている為ハーネスの向きを間違え易いかも知れません。(^^;
1.ゲームキャラクター
「よい人」のギンくんと「よいカエル」のハムくんの1Pまたは2P同時プレー
のゲームです。(下の画像)
CopyRight:TECMO(上の画像2枚)
いや、何げに投げやりなキャラクターCGではありますが、きっとヘタウマ路線
を狙っていたのでは無いかと思われますと、テクモさんの名誉の為敢えて弁護
させて頂きましょう。(^^)
まさかこんなんマジになって作ってませんよね、テクモさん!(^O^)
この二人(厳密には正しい呼び方ではありませんが)が、ガツガツの出した難題
を次々クリアして行き、ゴールを目指します。
2.ゲーム設定
ゲームは
かんたんコース(ゲキトーTV THE ツライ)
ふつうコース(どんまい学園 涙もの)
きついコース(緊急出勤!ぶらり族 スパイもの)
の3コースからいずれか1つを選択します。(画像左下)
コースが上級のものになるにつれてラウンドが増えていきまして、中々難しく
なっていきます。(どう難しくなるかは後述)
1ステージ毎に自分の好きなゲームを四者選択できます。(画像右下)
コマンドに失敗すれば1ミス、ライフが無くなればゲームオーバーです。
CopyRight:TECMO(上の2画像)
四者選択のゲームの種類は16種類のミニゲームからランダムで現れます。
いや、ここで補足させて頂きますが、このゲームは1コインでプレーし続けると
ランクが上がって攻略が難しくなっていくのですが、それ以上にもともと
16種類しかミニゲームの持ちネタが無い
と言うところが意外な難易度としてプレーヤーを悩ませます。
ステージが多い上級コースともなると基板の方でネタ切れを起こしやがりまして
何度も同じゲームをやらされるハメになると言う意外な試練が待ち受けているの
です。
ゲーム難易度に忍耐と言うエッセンスを加味したその斬新さ、
テクモさんのこの機種に対する本気ぶりが伺い知れます。
いや、こう言う難易度の設定の仕方もあるものですね。
難易度を出現する敵キャラ数だけで調整を済ませてしまうバン○○○○とは
また対照的で館主とても勉強になりました。(^^)
ささ、妙な鞭撻はこの位にしておいてこのゲームをプレーした画像を以下に
紹介しましょう。
館主がここで選んだのは「かんたんコース」。
4ステージ(1ステージ4ゲーム)で運が良ければ1コインで16種全部の
ミニゲームが楽しめてしまうかも知れないコースです。(画像左下)
これはなんと親切設計!!
ゲーム始めには遊び方の説明がデモで入りまして、開発陣のセンスが鋭く光る
ところでしょう。(画像右下)
CopyRight:TECMO(上の2画像)
かんたんコースを一度遊んでしまうと、「ふつうコース」と「キツいコース」は
上述のステージ数を増やしただけと言う独自のチューニングノウハウが如実に
露見してしまうのですけれども、デドアラで館主の目の保養をして下さった
メーカーさんのすることですからもう笑って許して差し上げましょうとも。
先月社長さんが変わられたようで、今後は体制を新たに是非企業秘密がマニアに
漏れたりしないような機種を立ち上げて下さる事を切に希望致します。
3.ゲームのセンスなど
かなりハイセンスなウイットが盛り沢山で贅沢な程です。
恐らくプレイヤー人口の0.1%もの多くの方々がその面白さに気付くかと思われ
ます。日本のゲームセンスもここまで進化したと思うと本当に灌漑深いものが
ありますね。テクモさんの洒落っ気と気品の神髄を垣間見た気が致します。
左下の画像は各ステージ冒頭に割り込んで出て来るガツガツ君からの
2択プレゼント選択。
このステージではクリア時の御褒美に24Kのネックレスかミンクのコートの
いずれかを選択して貰えるものなのですが、実際クリアして貰えたものは…
右下の画像の通りです。
CopyRight:TECMO(上の2画像)
パンクのコントを貰えただなんてラッキー
身も凍るようなハイブロウなジョーク、さすがMS社と先陣を切って手を組む程
の漫才師顔負けの天然ボケぶりには他社も大いに見習うべきものがあるかと
思います。(^^)
新人の漫才コンビ宜しく開発ツールがXデーに向けて肝心なところで固まって
たりしてはいない事を心からお祈り申し上げましょう。
4.各ゲーム紹介
ゲーム冒頭にお目見えするタイトルと、実際のゲームの画像を以下に紹介
しましょう。いや、タイトルのCGがイケてますでしょう?(笑)
コンテンツがあまりに重くなっては迷惑が掛かりますので、16種類中5種類
のみ選んで紹介させて頂きます。
・くまちゃんムチの味:くまが玉から落ちないようにムチで打ちます。
CopyRight:TECMO(上の画像2枚)
・ふとうでしとう:走るチキンバイクをブレーキゾーンで止めます。
CopyRight:TECMO(上の画像2枚)
・大砲でドン:ひろみが「Go」と言ったら大砲を撃ちます。
CopyRight:TECMO(上の画像2枚)
・ラッコさん部隊:赤ちゃんラッコを息で吹いて母ラッコに届けます。
CopyRight:TECMO(上の画像2枚)
・ユキヤマン:雪ダルマとクマを避けながらゴールを目指します。
CopyRight:TECMO(上の画像2枚)
まあゲームタイトルのセンスはマジでイケてますね。(笑)
その他「だるまさんのふんどし」とか「つりばか必死」とか、要はこのゲーム
そこかしこ駄洒落でてんこ盛りなのです。
連日徹夜でハイな開発陣の方々の間でどれ程受けたことか想像に難く
ありません。
実はこのゲーム、当然コンティニューがあるのですが、以下がコンティニュー時
の画像でして…
CopyRight:TECMO
…なる程良く判りましたが、ただ館主どう「すてきな思い出」になるのか
未だ判りかねておりまして、まだまだ自分のクンフーが足りない事を痛感して
いる次第なのでございます。
5.クレジットなど
以下の画像はエンディングの一コマなのですが、皆様お気付きのように
プログラマーの方々のお名前中に「ぎん まえださん」の名があります。
…頑張れぎんくんは多分開発者のぎんさんの為に作られたんでしょうとも。
過去アーケードゲームで開発者の名前が機種名に使われた例が思い浮かばず、
恐らくこの機種だけなのではないでしょうか。(笑)
ぎんさん、光ってます!(^o^)
できればこの機種以外で光って欲しかったところですけれども。
CopyRight:TECMO
6.あとがき
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なんですかこの機種は基板屋さんで5千円程
で売られているようですね。まあ高いか安い
かは個人の価値観によるものですけれども、
もの好きなお方は洒落で購入されてみては
いかがでしょうか。(^^)
真面目な話、洒落が判るマニア仲間にプレー
させる目的で入手する当たりが趣き深い機種
でありますこと、知ってて下さいましたら。
…どうした事か、2度目は誰もプレーして
くれなかったりしますけれども。(笑)
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CopyRight:TECMO
やらん…
ではでは皆様、また変わらず楽しい基板ライフを!(^o^)
by館主
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