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■ラストエンペラー

哀しみの飴色ストーリー

まだしっかり映画を見た記憶のない頃。 それでもテレビなどで取り上げられててなんとなく知ってた映画です。 坂本龍一うんぬん、アカデミー賞うんぬん…

最初に興味を持ったのは関口宏の知ってるつもり。 テーマは誰だったか忘れましたが、 番組最後に“愛新覚羅”という名字の人が出てて…すげぇ名字だなと。 そしてそれがラストエンペラーと関わりある方だと知りました。

満州事変とかも教科書で用語として習っただけ。 正直まったく無知で見たので最初は粛々と見てましたが、 そのうち歴史に翻弄される愛新覚羅溥儀…切ないエピソードを見ました。

不思議と印象に残ってるのは最後のほうのシーンで、 官長みたいな人がプラカードを首から下げて行進させられてるシーン… 当時はこのシーンの意味があまりわかりませんでしたが、 大地の子やパールバック大地、ワイルドスワンなどを読むとその壮絶さがわかります。

ラストエンペラーを見てからしばらくして。今度はテレビでスペシャルドラマがありました。 愛新覚羅溥儀の弟、溥傑の物語で、というよりその奥さんの物語です。常盤貴子が演じています。 こちらのドラマも感動しました。レンタルDVD屋でよく見るので、今度借りてみようかな。

個人的には興味深く見たのですが、レビューはいまいちなようで…脚色が多すぎたのでしょか。 原作も手元にあるので少しずつ読み始め開始です。

2回目を観た感想

ひさびさに観ました。少々記憶が違ってた点も含めてメモ。

まず。最初の宮廷の様子が結構長かったです。1時間くらい?  壮大なスケールで再現されてたのがわかりますが、少々冗長に感じました。 あと最初の入所するシーンで『これが最後ですよっ』とか言って元召使が靴紐を結ぶシーンとかあったと思いますが、 そんなシーンは無かったな…私の勘違いか、もしくはバージョンによってシーンのあるなしがあるのかもしれません。

あとは…以前見たときは所長さんがとてもイジわるで、 その中で溥儀を自立させようと厳しい面を見せる実は良い人という捉え方をしてましたが、 今回見たら最初から良い教師、公平な視点を持った存在で…特に意地悪には感じなかったです。 これは多少年を取って個人的見方が変わったのかもしれません。

と、宮廷シーンが終わったころから傀儡化が始まり、物哀しい話になっていきます。 今回壮絶だったのは、溥儀の人生というより皇后の人生です。 溥儀の傀儡化を懸念し、寂しさを紛らわすためアヘンに頼り、そして子供を… 静養という形で溥儀を離されますが、戦争終結とともに戻ってきて…すごい印象強烈です。

女優さん渾身の演技でした。ジョアンチェンです。

ベルトリッチ、わが半生/セイタイゴウ