憂愁―門番岩

小滝の奥に見える大岩は初めて見た時に「門番岩」と名付けた。ほとんど沢幅一杯に行く手を遮り、まるで挽板沢の門番のように見えたからだ。「門番岩」のすぐ下には、50cm四方ほどの見事な「碁盤岩」もあったのだが、こちらは昨夏の鉄砲水で流されてしまって今は影も形もない。

私が相棒を初めてここへ案内した時、この岩のことをあまりにも喜々として示したものだから「やれやれ」と思いながら彼も覚えていてくれたらしい。山吹沢を遡った帰り「ほら、新碁盤岩があった」と彼が指さした先には見事な直方体の岩が鎮座していた。



小森川水系挽板沢(埼玉県両神村)
Canon EOS-1N
Canon EF28-80mm F2.8-4.0L USM
F11, 4sec. (-0.7EV補正)
Ektachrome DYNA HighColor100

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