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1.灯火採集とは? |
灯火採集(ライトトラップ)は明かりに集まってくる虫をとる方法。
発電機などを使って自分で灯火する方法と、街灯や自動販売機の灯火を利用する方法があります。
自家用灯火セットを始めた頃、まだやっている人が少なく知識や専門的な資料がなく困りました。
集めた資料を元に自分用のメモとしてわかる範囲で記します。
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2.昆虫が好む光源 |
昆虫は一般的に波長約360nm(ナノメートル)付近の近紫外線(UV−A 315〜400nm)がよく見えると言われています。緑や黄・赤色よりも青っぽい光を好むようです。
ナノメートル−電磁波の波長の長さ
[白熱電球市販品を100とした場合の誘虫性の比較表(岩崎電気資料)]
光 源 |
ランプ電力 |
誘虫性 |
参考価格 |
高圧ナトリウムランプ(透明) |
360W |
48 |
¥24000 |
高圧ナトリウムランプ(拡散) |
360W |
52 |
¥24500 |
白熱電球市販品 |
90W |
100 |
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メタルハライドランプ(低誘虫形・蛍光) |
400W |
142 |
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メタルハライドランプ(低誘虫形・透明) |
1kW |
235 |
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メタルハライドランプ(透明) |
400W |
263 |
¥12800 |
メタルハライドランプ(蛍光) |
100W |
283 |
¥9800 |
メタルハライドランプ(蛍光) |
400W |
294 |
¥13300 |
蛍光水銀ランプ(HF・XW) |
400W |
299 |
¥5850 |
メタルハライドランプ(太陽光形・蛍光) |
400W |
313 |
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メタルハライドランプ(透明) |
1kW |
344 |
¥25000 |
水銀ランプ(H) |
400W |
360 |
¥5250 |
メタルハライドランプ(太陽光形T菅・透明) |
400W |
368 |
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セルフバラスト水銀ランプ(BHF) |
300W |
394 |
¥6000 |
メタルハライドランプ(誘虫ランプ) |
400W |
1024 |
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ブラックライト水銀ランプ |
400W |
331000 |
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対象:ショウジョウバエの視感度
水銀ランプとメタルハライドランプの誘虫性が高い。また、同じ種類でもランプ電力が高いと少しではあるが、誘虫性が高くなる。
天気・地形・設置環境・照射角度・光の反射等の条件が複雑にからまって効果が出るので、誘虫性の高いものばかり揃えれば虫が寄って来るというわけではありません。
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3.HIDランプの特徴 |
HIDランプ(Hight Intensity Discharge Lamps)は、金属蒸気中の放電によって発光する水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプの総称で、高輝度放電ランプとも呼ばれてる。水銀蒸気中のアーク放電によって生じる発光を利用する。
発光原理は、管内の電極間に電圧をかける事で、始動用ガス内にて放電が開始される。この時に発生する放電アークによる高温により、添加物が蒸発して気体となる。気体となった添加物の原子に電子が衝突し、発光。
添加物の種類、組み合わせによりランプの発光色、演色性、効率等の特性が決まる。
アーク放電を利用した光源の点灯時(始動時)には安定した放電を保持する安定器が必要。しかし、水銀ランプには安定器が不要なものもある。
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4.水銀ランプの種類と型番 |
例 : B HRF 100/110V 300W H |
セルフバラスト 反射形蛍光 100V 300W 拡散形 |
安定器 |
ランプの形式と種類 |
定格電力 |
光色・仕様 |
無 |
要 |
H |
一般形透明 |
各種あるが
200〜400Wの使用頻度が高い
近年では1000Wタイプも人気 |
N |
反射形透明でランプ形状が集光形 |
B |
不要 |
HF |
一般形蛍光 |
K |
寒冷地 |
HG |
ボール形透明 |
X |
蛍光 |
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HGF |
ボール形蛍光 |
XS |
白色蛍光 |
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HR |
反射形透明 |
XW |
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HRF |
反射形蛍光 |
H |
BHRFの時、拡散形 |
<注意>型番の表示形式や種類は会社により異なる場合がある。
安定器要:アーク放電を利用した光源の点灯時(始動時)に安定した放電を保持する安定器が必要。ランプによって適合性がある。
安定器不要:セルフバラスト・バラストレス・チョークレスなどと呼ばれ、安定器の働きをするバラストフィラメントをランプに内臓。白熱電球と水銀ランプのカクテル光。
透明:青みを帯びた光色が特徴。ガラス管球に透明ガラスを採用したタイプ。
蛍光:ガラス管球内面 に蛍光体を塗布し光束を上げ赤味を強調したタイプ。
[ランプの形式と種類の例] |
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一般形透明 |
一般形蛍光 |
ボール形透明 |
反射形蛍光 |
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5.水銀ランプの安定器の種類 |
安定器不要なもの以外は使用するランプが決まるとランプの大きさ(W),電源電圧(V)、周波数(Hz),使用目的に適した安定器が必要になる。安定器は一般的に下記の3種がある。
100V400Wの例 |
入力電流(A) |
質量 |
参考価格 |
無負荷時 |
始動時 |
安定時 |
kg |
一般形高力率 |
4.5 |
7.0 |
4.7 |
6.7 |
¥20600 |
一般形低力率 |
7.4以下 |
11.5 |
7.4 |
6.7 |
¥13900 |
定電力形1灯用 |
4.6以下 |
4.6以下 |
4.6 |
4.8 |
¥24800 |
定電力形2灯用 |
9.0以下 |
9.0以下 |
9.0 |
12.0 |
¥30200 |
一般形高力率:最も普及されている。
一般形低力率:値段は安いが入力時の電流が高い。
定電力形1灯用:値段は高いが質量が軽く入力電流が安定。
定電力形2灯用:1つで2灯点灯できるが、2灯点灯しなければならない。 |
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<注意>
(1) 安定器を決める時は発電機等の電源の許容量が入力電流を超えないようにする。
(2) 使用する地域や発電機の定格周波数(50Hz/60Hz)に気をつける。
(3) 設置場所で雨や水がかかる場合は安定器の口出し線の向きに気をつける。
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6.投光器 |
投光器は照明の使用使途により多種あるが、ランプWや形式、種類により適合するものを選ぶ。下記は一例である。
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バイス |
ランプホルダ |
ランプホルダ |
ガード |
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スポラート |
レフランプ |
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