皮革などの紹介とお手入れ方法
一言で「カワ」と言っても、本革や合皮などがあり、革の中でもさまざま種類があります。
素材により異なった性質をもっていますので、
上手に付き合いながら、末長く愛用できると良いですね。
ここでは、「カワ」の紹介とお手入れの仕方も紹介していますよ。

■お手入れの基本3カ条
1.水やお湯での水洗いは絶対にしないようにしましょう。
2.風通しが良く、陽の当たらない場所に保管しましょう。
3.休みなく使用せず、少し休ませると痛みや型崩れが少なく長持ちします。

 天然皮革 (本革)
牛革 :カーフ(薄手できめ細かい)・キップ(厚手)
豚革 :ピッグスキン
羊革 :ラムスキン(仔羊の革)・シープ(成羊の革)
山羊革:キッド(仔山羊の革)・ゴート(成山羊の革)
馬革 :ポニー(柔らかく軽い)・コードバン(尻部分、張りと光沢感があり丈夫)

ワニ革・トカゲ革・ヘビ革・カメ革・オーストリッチ・エミュー・ジャクルシー・カンガルースキン・象革・サメ革・アザラシ・鹿革・セーム革
これらの革製品は、「本革」として広いジャンルで流通しています。
水分にとても弱く、シミや水ぶくれの原因となり、多少の色落ちや色焼けがありますのでご注意ください。
特に革は熱に弱く、繊維の様に高温で染めることができないので、多少の色落ちを防ぐ方法はありません。
お手入れ方法 軽い汚れは、乾いた柔らかい布で乾拭きしましょう。

お手入れは、専用クリーナーや専用クリームなどをご使用ください。

水に濡れた時は、すばやく柔らかい布で軽く叩くように水気を取り、日陰干ししましょう。
汚れた状態で高温多湿のなか保管すると、カビが発生します。
通気性の良い布などに包み、風通しの良い場所に保管してあげましょう。

 起毛革(スエード、ヌバック、べロア)
強い摩擦により色落ちしやすく、特に水に濡れると、色損やシミの原因となったり、色落ちで衣服を汚すことがありますので注意しましょう。
お手入れ方法 柔らかい毛のブラシでブラッシングすれば、汚れも取れ、毛足も揃います。
汚れを消しゴムで軽くこするようにして落とすのもコツです。

 樹脂仕上革(エナメル、ガラス張り革)
革の表面に合成樹脂を塗って仕上げているので比較的、水汚れに強い素材です。
お手入れ方法 汚れを落とす場合湿らせた柔らかい布で軽く拭いて下さい。
ポリエチレン袋に収納したり、樹脂加工されたものと密着して保管されますと、色移行する場合があります。

 合皮・塩ビレザー・人口皮革
lこれらの素材は天然の革に比べてほとんど水を吸収しないのが特徴です。

お手入れ方法 汚れた場合は、消しゴムタイプのクリーナーで軽くこするか、水や中性洗剤を薄めて絞った布で拭き取ります。
ウレタン樹脂は通気性のない状態で長時間保管すると老化が進みますのでご注意ください。
塩ビレザーは色移りしやすいので、他の素材と密着して保管することはおやめください。
通気性の良い布などに包み、風通しの良い場所に保管してください。

 天然繊維(綿やウールなど)・化学繊維(ナイロンやポリエステルなど)
天然繊維・・・綿、麻、ウール、絹
化学繊維・・・ナイロン、ポリエステル、レーヨン、ポリウレタン、アクリル
綿や麻の色の濃い物は色落ちしやすく、ウールは水に濡れると縮む特性があります。
レーヨンは水に濡れると脱色し、色移行する場合があります。
ポリエステルも他の素材と長時間密着させて保管すると、色素が移行する場合があります。
お手入れ方法 軽い汚れは、柔らかいブラシでブラッシングしましょう。

油性の汚れは、中性洗剤を水で薄めて絞った布で、輪ジミにならないように叩いて拭いてあげます。