Diary  Wild Orchids in Japan  Links  Profile  Top

 Diary2003-7

 



 


秋の湿原 Oct.13.2003

 

 訪花昆虫観察の舞台となった秋の湿原です。ミゾソバに混じってツリフネソウがめっきり増えてきました。休耕田からの遷移の途中です。

Oct.30.2003 Rev.21.30


 


Bombus diversus トラマルハナバチ Oct.11.2003

 

 ツリフネソウに来るのは、もっぱらホウジャクとマルハナバチです。ホウジャクは長い口吻で花の外から蜜が吸えますが、マルハナバチは潜りこみます。このトラマルハナバチは、まずまず長い口吻で蜜にありつけます。そして背中に花粉がつくわけです。一方オオマルハナバチは口吻が短いので潜っても蜜に届きません。そのため、花を横から齧って盗み取るのだそうです。
 見ているとクマバチがやってきました。でも大きすぎて中に入れません。うろつくばかりでやがて飛び去って行きました。


Oct.28.2003 Rev.21.29


 


Eristalomyia tenax ハナアブ Oct.11.2003

 

 ツリフネソウは距が深いので来る虫を選ぶようですが、ミゾソバは何でも来いです。マルハナバチ以外のいろんなハチやアブがやって来ます。口吻が短くてもミゾソバなら問題ありません。
 ハナアブが一心不乱に口吻を花芯に伸ばしていました。よく見ると、口吻の周りに花粉がたくさん付いていました。

Oct.26.2003 Rev.21.28


 


Macroglossum pyrrhosticta ホシホウジャク Oct
.04.2003

 

 昨年に続いて、ホウジャクの訪花シーン撮影に挑戦です。この日は夕方にきたせいか、気温も下がって蝶の姿は見えません。でもホウジャクはたくさん飛び回っていました。やはり訪花するのはツリフネソウだけです。
 見栄えのする高い位置の花にねらいを定めますが、訪花するのは低い位置の花ばかりです。花によってすぐ飛び去る場合もあります。目立つところはすでに蜜がなくなっていると考えざるをえません。写真から、
訪花時、前脚と中脚で唇弁を保持しているのがわかります。

Oct.25.2003 Rev.21.27


 


Galeola septentrionalis ツチアケビ Sep.28.2003

 

 ツルの塊をくぐると、それはニョキニョキ生えていました。久しぶりに立派な株を見ることができました。早速、齧った痕がないかないか調べて見ましたがありません。このツチアケビの種子は風媒ではなく、鳥が食べて運ばれるとされているのです。齧ってみると、以前の時より甘いような気がしました。
 2週間たって再度行って見ました。ありません、見事に全部なくなっていました。熟れ具合と齧った痕を確認したかったのですが。持ち去った人はいったいどうするつもりなのでしょうか。民間薬にでもするのでしょうか、それとも花材?
やたらとないものだけに大事にして欲しいものです。

Oct.22.2003 Rev.21.26

 


 


アカタテハ Sep
.27.2003

 

 モンキチョウだけではありません。キチョウ、モンシロチョウ、セセリチョウ、シジミチョウ、ヒョウモンチョウ、そしてこのアカタテハです。珍種がいるわけではありませんが、見ていて楽しいものです。
 見ていると、チョウ類がとまるのはミゾソバばかりです。ツリフネソウにはけっして来ません。チョウにとってはあの形はとまりにくく、距の蜜源も遠いのでしょうか。

Oct.19.2003 Rev.21.25


 


モンキチョウ Sep
.27.2003

 

 湿原も花に覆われてきました。ミゾソバとツリフネソウです。それにつられてチョウやハチがたくさんやってきて、思い思いに訪花しています。
 薄黄色で紋があるチョウがひらひら飛んでいます。モンシロチョウではないし、羽根を広げてわかりました。モンキチョウです。

Oct.18.2003 Rev.21.24


 


Gastrodia pubilabiata クロヤツシロラン Sep.27.2003

 

 そろそろかなと思って行ってみると、もう果実が伸びていました。幸いまだ花も残っていました。今年の冷夏はクロヤツシロランにはよかったようで、株も多く時期も早まったようです。
 それにしても、落ち葉から顔を出した花はまるで保護色で、自分でもよく見つけられたと思います。花は目立たなければいけないはずなのですが。匂いもしないし、どうやって虫を呼ぶのでしょうか。やはり、結実率からして自家受粉でしょうか。

Oct.15.2003 Rev.21.23


 


Goodyera sp. ガクナン Sep.23.2003

 

 株数の少ないガクナンですが、今年も1株咲きました。以前なぜか抜けて茎だけになっていたのを植え戻した株です。Goodyera属は軸が先へどんどん伸びるので、問題なかったようです。
 花茎は30cmぐらいはあり、随分大柄です。花の間隔も広く、やはりミヤマウズラとは違うように思えます。

Oct.13.2003 Rev.21.22

 


 


Azukia angularis ヤブヅルアズキ Sep.13.2003

 

 やっと秋の気配、湿原も秋の花で彩を取り戻してきました。でも冷夏、残暑のためか、群落を作るツリフネソウやミゾソバはまだまだこれからでした。
 目に付いたのがこの黄色の花です。あとでヤブヅルアズキとわかりました。竜骨弁と呼ばれる筒状の花弁が捻じれているのが面白いところです。何でもアズキの原種にあたるそうです。果実も確認する必要があります。
 ちょうどイチモンジセセリがやってきました。楽々吸蜜できるようで、花粉はつきません。距がない花では、チョウはポリネータにはなり得ないようです。

Oct.12.2003 Rev.21.21

 


 


Archineottia japonica カイサカネラン Sep.07.2003

 

 カイサカネラン、前見たときは嬉しさのあまり花の細部まで見ていないことに後で気付きました。今度はじっくり見てやろうと虫眼鏡でのぞきこみます。小さく、ぐちゃぐちゃ花が密集しているし、同系色なのでやっぱりどこがどうかよくわかりません。かろうじて唇弁と柱頭は認識できました。
  花は花茎から離れず、唇弁は上に向いたままで、あまり特異化していません。サカネランとはだいぶ違う気がします。同じ属と言う意見もありますが、一応別属に位置付けられています。

Oct.11.2003 Rev.21.20

 


 


Archineottia japonica カイサカネラン Sep.07.2003

 

 一昨年案内してもらった踏み跡を思い出しながら辿ります。そろそろかなと思いながら、それらしき場所を歩き回りましたが見つかりません。早すぎたか、今年は出ないのか不安になります。動物の掘り返した痕や踏み痕がたくさんあります。鹿らしい影が威嚇音を発して逃げて行きました。まだ見ている気配がします。なんとなく心細くなってきました。
 でもそれはありました。しかも、5本立ちでちょうど咲き始めです。他につぼみの株も3本ありました。カイサカネラン、周囲もよく見ましたが、ここでしか見つかりませんでした。かなり希少なものですが、他にも絶対あるに違いありません。

Oct.09.2003 Rev.21.19

 


 


Listera pinetotum タカネフタバラン Aug.30.2003

 

 一面タカネフタバランが生えていました。フタバランのなかまではよくあることです。花もたくさん咲いていましたが、やや終わりかけです。だんだん、唇弁がしゃくりあげてくるのです。
 よく見ると、唇弁に花粉塊がついていました。この花も訪花のドラマがあったのです。ランは花粉が塊で目立つので、訪花の痕跡がわかりやすく、花生態学の材料によいのかもしれません。

Oct.08.2003 Rev.21.18

 


 


Clavaria sp ソウメンタケの一種 Aug.30.2003

 

 この時期いつも、苔むした林床からこのオレンジ色のムニョムニョが生えています。苔が黄緑だけに目立ちます。ソウメンタケの一種らしいのですが、確認が持てません。
 一方で、よく知られたハナイグチもたくさん生えていました。この地方では人気です。いくつか持ちかえろうとしましたが、虫達にも人気のようです。虫食いでないものはなかなか見つかりませんでした。そろそろキノコの季節です。

Oct.07.2003 Rev.21.17

 


 


Epipogium aphyllum トラキチラン Aug.30.2003

 

 見事な放射図形を描くシダの中心にトラキチランが生えていました。シダの花とするにはちょっとミスマッチです。
 シダの根元にはそれこそ根が張りまくっているはずです。シダはあまり菌類との関係があるようには見えないのですが。

Oct.06.2003 Rev.21.16


 


Epipogium aphyllum トラキチラン Aug.30.2003

 

 2年ぶりのトラキチランです。冷夏でしたが、ほぼ例年通りの時期でした。いつもの場所にも生えていました。大株はありませんでしたが、数はまずまずでした。
 
いつもの香りにうっとりします。虫達も結構飛んできました。この株にはカマドウマがいました。小さな目に見えないような奴です。小さすぎて他家受粉させることはできませんが、他の花では自家受粉を誘発させることが知られています。

Oct.05.2003 Rev.21.15

 


 


Lecanorchis nigricans クロムヨウラン Aug.23.2003

 

 この日、クロムヨウランの開花日に出会えました。数本立ちの株もいくつか花をつけていました。このところはずれの日が多かっただけに、見なれたものですが嬉しいものです。今年は本数が少ない気がしますが、冷夏のせいか傷む株がほとんどなかったようです。
 この開花日が同期しているか、いくつかのポイントを回ってみました。2km、12km程度はなれた3地点でどこも咲いていました。やはりある広い範囲で同期して咲くようです。1日花は熱帯に多くあります。シンガポールのピジョンオーキッドも町全体同期して咲きます。何でリズムをとっているのか気になるところです。

Oct.04.2003 Rev.21.14

 


 


Platanthera florenti ジンバイソウ Aug.22.2003

 

 ジンバイソウは普通2枚葉なのですが、4枚葉のある株がありました。通常の株より一回り大きく、花もたくさんついていました。
 ジンバイソウは、兄弟株と思われる株がかたまって生えていることがよくあります。全部咲くと見事だろうなと期待するのですが、数年、数本咲いただけで衰退してしまいます。この近くにもあったのですが、今年はなくなっていました。この株に期待しましょう。

Oct.03.2003 Rev.21.13

 


 


Anemonopsis macrophylla レンゲショウマ A
ug.22.2003

 

 レンゲショウマの季節です。御岳山でもレンゲショウマ祭りが行われるようになりました。この透明感ある薄紫の花は誰が見ても魅力的です。
 大きな群落までは行きませんが、わりとよく見かけます。この日も林道脇で見かけました。見るとマルハナバチがとまっています。でも少し変です。固まったまま動きません。突然死してしまったのでしょうか。

Oct.02.2003 Rev.21.12


 


Actias artemis aliena オオミズアオ Aug.18.2003

 

 羽化したばかりでしょうか、オオミズアオが草にしがみついていました。微妙に色づいた羽がきれいです。そしてふくよかな胴体と羽毛状の触角です。そろそろ、夏型の季節でしょうか。このオスもメスのフェロモンに吸い寄せられて行くのでしょう。

Oct.01.2003 Rev.21.11

 


 


渓流 Aug.18.2003

 

 砂岩の渓流、小さな釜がいくつも連なっています。例年の暑い夏だと、ここで浸かってさっぱりするところです。昨日の雨で水量も多く、生ぬるくもないのですが、残念ながら濁っていました。

Sep.30.2003 Rev.21.10


 


Goodyera biflora ベニシュスラン Aug.18.2003

 

 流れの傍のベニシュスラン、咲くと絵になると思っていましたが、今年は咲いたようです。すでに終わっていますが。
 それよりこの網目模様、ベニシュスにしてはくっきりしています。目は粗いですがカゴメラン並みです。ジュエリーオーキッドの資格十分です。

Sep.29.2003 Rev.21.09

 


 


Calanthe reflexa ナツエビネ Aug.18.2003

 

 枯れ木の根元に”着生”したナツエビネ、今年は3本きました。例年になく元気ですが、花の色はいつものように、うすいままです。天候より素質でしょうか。
 ヒル対策、足元はなんとかなるのですが、いつも手とか首とかやられてしまいます。どうも三脚のせいのようです。三脚についたヒルが三脚を持つことでやってくるようです。なんと手のひらを吸われてしまいました。

Sep.28.2003 Rev.21.08

 


 


Calanthe reflexa ナツエビネ Aug.18.2003

 

 今年はナツエビネが元気でした。例年、花が咲く前に傷んでしまうことが多かったのですが。やはりいつもの夏は暑すぎたのでしょうか。
 傷んでない花はいいものです。見ているとハチがやってきました。訪花を期待しましたが、ホバリングしながら様子をうかがっただけで飛び去って行きました。気配を感づかれたのでしょうか。
 涼しくてじめじめしている分、ヒルが元気です。立ち止まるとゾワゾワ集まってきます。長靴に巻いたヒル返しバンドが効きません。しみ込ませた塩水がうすかったようです。堪らず虫除けスプレーを噴霧してしまいました。効果てき面ですが、訪花にも影響しそうです。ここは我慢すべきでした。

Sep.27.2003 Rev.21.07

 


 


Gastrochilus japonicus カシノキラン Aug.18.2003

 

 冷夏に暑さが戻りかけました。沢の冷気に熱気が交じって靄っています。それより、歩いて行くと涼しかったり、むっとしたり。
 昨年見つけたカシノキランの株がもぎ取られていました。良い株だっただけに、残った根が無残でした。でも、まだ高いところには残っています。昨年は終わっていたのに、今年はまだ花が咲いていました。

Sep.26.2003 Rev.21.06

 


 


Goodyera schlechtendaliana ミヤマウズラ Aug.17.2003

 

 クロムヨウランを見にSさんと裏山に行きました。残念ながら咲いている花はありませんでした。1日花なのでなかなかタイミングが合いません。
 そのかわりミヤマウズラが咲いていました。8月を過ぎてから咲く花は、花の時期を判断するのが難しいのです。今年のような冷夏は、まだ夏が来てないと感じているのか、もう秋と感じているのか悩ましいのです。これを見ると、ちょっと早いのかなという感じです。

Sep.25.2003 Rev.21.05

 


 


Ramaria sp ホウキタケの一種 Aug.16.2003

 

 そして目を引いたのがオレンジ色のこれです。ホウキタケらしいのですが、図鑑ではそれらしいのが見つかりません。キノコの世界では見分けがつかないものがまだまだあります。面白いところであり、厄介なところです。

Sep.24.2003 Rev.21.04


 


Neottia nidus_avis サカネラン Aug.16.2003

 

 今年6月初めに花を見たサカネランですが、すでに果実が割れ種子が散布されていました。2ヶ月あまりの地上生活でした。このあと、この枯れた花茎が来年まで残ります。
 果実の殻を見ると100%の結実率です。やはり自家受粉でしょうか。花も時間が経つと花粉塊が露出してきます。それが受粉するのでしょうか。

Sep.23.2003 Rev.21.03

 


 


Phoriota squarrosoides スギタケモドキ Aug.16.2003

 

 今年は冷夏で多雨のせいか、この時期からキノコが結構生えていました。針葉樹の倒木にキノコ、この色でこの数、目立たないわけがありません。ちょうど木材分解中と言うわけです。
 食菌のヌメリスギタケかと思いましたが自信がありません。帰って調べて見ると、ちょっと危ないスギタケモドキのようです。

Sep.22.2003 Rev.21.02

 


 


Platanthera mandarinorum キソチドリ Aug.16.2003

 

 樹林下ではまだキソチドリが咲いていました。もう果実になった株もあり、パラパラと長期にわたって咲くようです。コイチヨウランも花は残ってはいるものの、多くは果実になっていました。
 もともと緑濃い樹海ですが、この季節はさらに緑に包まれます。常緑針葉樹に加えて広葉樹、苔むした林床、シダ類たちです。緑の花ですが、下草が少ないのでよく目立ちます。

Sep.21.2003 Rev.21.01

 


 


Goodyera pendula ツリシュスラン Aug.16.2003

 

 雨も小降りになってきました。ツリシュスランは以前よりよく生育していましたが、花はありませんでした。他の木の株も花はありません。今年もだめなようです。めったに咲かないのでしょうか。

Sep.20.2003 Rev.21.00


 


Listera makinoana アオフタバラン Aug.16.2003

 

 ブナ林の中を進んで行くにつれ、朝からの小雨が土砂降りになってきました。幸い土は火山礫なのでどろどろにならずにすみましたが。
 アオフタバランは咲き始めていました。雨のせいか例のくさい匂いを感じません。ふつうならこれだけかたまってあると結構匂うのですが。雨は降っていますが風がありません。雨を遮ってなんとか写しとめることができました。

Sep.19.2003 Rev.20.30

 



Diary  Wild Orchids in Japan  Links  Profile  Top