Diary  Wild Orchids in Japan  Links  Profile  Top

 Diary2003-6



 


Lilium auratum ヤマユリ Aug.03.2003

 

 沢からの下り、向陽地ではヤマユリがむせるような甘い香りを漂わせていました。これは開きかけの花、まだ花粉がきれいなままです。よく開いた花では花粉があちこちについています。虫の餌は蜜か花粉であり、花の大きさからすると大きな虫でないと受粉に役立ちそうにありません。別の花でめしべにハエがとまっていました。めしべにも餌になるものがあるのでしょうか。そうなれば小型の虫でも受粉に役立ちそうです。
 ランはユリから進化したともいわれます。このおしべめしべから、ランの蘂柱にどう進化して行ったのでしょうか。

Sep.18.2003 Rev.20.29

 


 


Lampteromyces japonicus
ツキヨタケ Aug.03.2003

 

 夏の渓では、青や緑に輝くゼフィルスが飛んでいました。ミドリシジミの仲間です。梢から飛び立つとペアで輪舞をはじめました。写真に収めるのは至難の技ですが、いつかゲットしたいものです。
 流れにかかる倒木では、ツキヨタケがもう生えていました。これも雨が多い冷夏のせいでしょうか。

Sep.17.2003 Rev.20.28


 


Deinanthe bifida ギンバイソウ Aug.03.2003

 

 真夏花が少ない中、山間の沢筋ではギンバイソウが花盛りで、虫達を集めていました。トラカミキリ、ハチ類達です。  
 ギンバイソウでは、飛び出ためしべを多くのおしべが取り囲んでいます。そこをオオマルハナバチがくるくる回わって花粉を集めると、後脚に付けた花粉玉がめしべに触れるのです。いろんな形の受粉形式があるものです。
 実はこの日ツリシュスランを見に来たのですが、またもや咲いていませんでした。株は充実しているのですがなかなか咲かないものです。


Sep.16.2003 Rev.20.27


 


Lecanorchis nigricans クロムヨウラン Aug.02.2003

 

 屋久島、UKから帰ってくると、青梅ではクロムヨウランの季節になっていました。なかなか明けない梅雨のためか、株数も少なくあまり成長も芳しくありません。それでもやっと咲き始めた花がありました。
 屋久島で見たアワムヨウランとの比較もあって、あらためてリップを注意深く観察しました。やはり内部に毛はありません。それより紫のすじが印象的でした。

Sep.15.2003 Rev.20.26


 


Eria reptans オサラン Jul.12.2003

 

 広葉樹に混じって屋久杉が生えています。どの木にも着生植物がまぶれるようについています。湿潤な気候が作り出した空中庭園です。
 極相に達した感のある森ですが、ところどころ倒木が見られ、生命が更新されて行きます。中にオサランがびっしりついた倒木がありました。倒れて間もないのでしょう、幸い花も咲いていました。透き通った白さが印象的でした。でもこの株は長くは持たないでしょう。

Sep.14.2003 Rev.20.25


 


Eria reptans オサラン Jul.12.2003

 

 この日は屋久島最終日、10時にはフェリーに乗らねばなりません。北部に回って、白谷雲水峡で迎えた朝は寒すぎず暑すぎず、さわやかでした。屋久杉帯の入口にあたり昨日とは違った様相です。南の島という感じがしません。
 樹上にはまだオサランが咲いていました。遥かかなたですが。

Sep.13.2003 Rev.20.24


 


Eulophia zollingeri イモネヤガラ Jul.11.2003

 

 腐生植物というのは唐突です。葉とか茎とかの植物体の前触れなく、なんの必然性もない地面からにょっきり花茎が出てくるのですから。中にはムヨウランのように前年の枯れた茎が残っている場合もありますが。
 その付近は見ていたはずなのに気付きませんでした。まだつぼみで目立たなかったからかもしれません。そこにイモネヤガラの花茎が伸びていたのです。見ていたのに認識できていなかったのでしょう。その目で見るとよく分かるのですが。で、花はないかと付近を捜しましたが、ありませんでした。瑞々しいつぼみがいけてる花を期待させてくれたのですが。

Sep.12.2003 Rev.20.23

 


 


Liparis bootanensis チケイラン Jul.11.2003

 

 着生Liprisのチケイラン、よく岩や樹木に着生していましたが、低いところばかりです。歩道の岩にもあって踏みつけてしまいそうでした。湿度とかの関係でしょうか。Liparisは地生種が主なので、まだ乾きに弱いとか。
 シコウランではないかと期待したのですが、葉のしわと果実でチケイランと確信しました。


Sep.11.2003 Rev.20.22


 


Burmannia liukiuensis キリシマシャクジョウ Jul.11.2003

 

 もう一つ、キリシマシャクジョウもありました。花なのですが、よく分からない形をしています。我々の想像力が及ばないものが、まだまだあるところが面白いのです。

Sep.10.2003 Rev.20.21

 


 


Burmannia championii ヒナノシャクジョウ Jul.11.2003

 

 腐生植物と言えば、ヒナノシャクジョウもありました。ランではありませんが、ラン以上に変な奴です。切り株の上の腐葉土からにょっきり生えていました。白いので目立ちます。いったいどういう生活史をしているのでしょうか。

Sep.09.2003 Rev.20.20

 


 


Didymoplexis pallens ユウレイラン Jul.11.2003

 

 さらにその傍にヤツシロラン的果実がありました。花後、果実が伸び上がったもので、ランに間違いありません。6月中旬に咲いたものと思われます。この時期咲くヤツシロランはなく、果実の形もちょっと違います。可能性はヒメヤツシロランとも呼ばれるユウレイランです。でもまだ屋久島では記載されていません。コカゲランもありますが、花の位置が高くこんな果実にならないはずです。
 ユウレイランを見たことのある人に聞きました。そうかもしれないし、そうでないかもしれない、やっぱり花を見ないと分かりません。これは葉のない腐生植物なのです。来年への宿題となりました。

Sep.08.2003 Rev.20.19

 


 


Apostasia wallichii ヤクシマラン Jul.11.2003

 

 あるところにはまとまってあるのもです。傍にヤクシマランがありました。これも探していたのです。でも、まだ花は開いていませんでした。ランの祖先種といわれており、花の構造をじっくり見たかったのですが。
 別のところで結構見られましたが、標高が低いせいか花は終わっていました。
 以前、
インドネシアで同属のnudaとodorataを見たことがあります。随分大きくて木の苗かと思ったほどです。それと較べると随分小さいのですが、花の付き方は同じです。

Sep.07.2003 Rev.20.18


 


Vexillabium yakusimense ヤクシマヒメアリドオシラン Jul.11.2003

 

 渓流沿いではホソバハグマが咲き始めていました。ちょうど渓流植物としてキッコウハグマとの比較研究の話を読んだ後だったので、その細い葉が印象的でした。
 それより、ヤクシマヒメアリドオシランが咲いているはずなので見逃すまいと目を皿にします。白いリップが目立つはずなのになかなか見つかりません。こんな時見つかるのが休憩の時です。それらしいのがありましたが、リップがありません。もう終わりかけていたようです。

Sep.06.2003 Rev.20.17

 


 


渓流サツキ Jul.11.2003

 

 何度か川を渡ります。幸い水量が少なく、石伝いで渡れます。花崗岩の沢を流れ落ちる水は清らかで冷ややかです。大きな岩の合間にまだサツキが咲いていました。今年は屋久島でも冷夏で季節が遅かったのでしょうか。
 でもこの日は暑い暑い、例によって滝壷で泳いでしまいました。冷たくてなんと気持ちの良いことか。西表の川とは違います。

Sep.05.2003 Rev.20.16


 


Cymbidium lancifolium ナギラン Jul.11.2003

 

 関東地方ではつぼみだったナギランですが、屋久島ではもう終わりかけていました。林床でわりと見かけますが、大きな株はなく、花付きもよくありません。この株は、岩場に着生するように生えていました。

Sep.04.2003 Rev.20.15


 


Calanthe alismaeflia ダルマエビネ Jul.11.2003

 

 ダルマエビネの花は終わりかけで、すでに果実も膨らんでいました。花の基本構造は同じながらイメージは同じ仲間のツルランとは随分違います。唇弁だけが肥大化して、厚ぼったい感じです。その分虫達が着陸しやすそうですが。

Sep.03.2003 Rev.20.14


 


Calanthe alismaeflia ダルマエビネ Jul.11.2003

 

 この季節、林床に花は余りありません。でもよく蝶が舞っているのです。モンキアゲハ、ナガサキアゲハ、アオスジアゲハ、そしてツマベニチョウです。シジミチョウもガも結構います。何を餌にしているのでしょうか。
 そんな林床で、ダルマエビネを見つけました。ツルランはたくさんあるのですが、ダルマエビネはほとんど見ません。小ぶりで花数も少なく地味です。今回2株だけ見ました。

Sep.02.2003 Rev.20.13

 


 


Lecanorchis sp ムヨウランの一種 Jul.11.2003

 

 屋久島にはムヨウランLecanorchisの仲間が9種類あるそうです。今回、特有の花後の黒い花茎を何回も見ました。中には写真のように何10本の塊のようなものもありました。果実もついています。花がないと同定できませんが、私がまだ見たことのない種でしょう。
 クロムヨウランでも束になったものを見かけることもありますが、さすがにここまでのものは初めてです。残念ながら1シーズンでこれだけ出たのではなく、3シーズン分くらいと思われます。花茎が残るムヨウラン属ならではです。果実の付き具合からすると先シーズンはこの1/3に花がついたようです。さぞ見ごたえのあったことでしょう。

Sep.01.2003 Rev.20.12

 


 


Bulbophyllum japonicum ミヤマムギラン Jul.11.2003

 

 花崗岩の島、屋久島ではいたるところに大きな岩が転がっています。低地では苔むしていることが多く、植物のベッドになっています。
 登山道脇に苔でふかふかの大岩がありました。何か付いていてもよさそうです。よく見ると、ミヤマムギランがたくさん咲き始めていました。

Aug.31.2003 Rev.20.11


 


Lecanorchis trachycaula アワムヨウラン Jul.11.2003

 

 しばらく歩くと期待していたムヨウランが咲いていました。閉じている花を見ると昨日見つけたのと同じです。クロムヨウランではありません。リップのくぼみ内にヘアがたくさんあります。これはアワムヨウランに違いありません。
 道すがら株がポツポツ出てきますが、咲いている株がありません。つぼみと閉じた花だけです。咲いていたのは最初に出会った2株だけでした。帰り道に見てみると、もう閉じかけていました。これも1日花のようです。

Aug.30.2003 Rev.20.10


 


紀元杉 Jul.11.2003

 

 まだ暗いうちから淀川登山口には登山者が乗合いでやってきます。下界の蒸し暑い照葉樹林帯とは違って、爽快な山稜歩きなのでしょう。夜明け前の黎明の中、屋久杉帯を楽しんで見ました。
 紺碧の空に東の方から赤く色付いてきました。屋久島が岩の塊で海から突き抜けている事を実感します。木々がはっきり見えてくると、その大きさと存在感に圧倒されます。紀元杉を回って見ると、どこかで見たアングルがありました。朝日もかかって来たので、下界に急ぐことにしました。

Aug.29.2003 Rev.20.09


 


Moon light 屋久杉の夜 Jul.10.2003

 

 屋久島に来て屋久杉を見ないわけにはゆきません。涼しい夜を求めて屋久杉ランドまで登ってみました。初めて見る屋久杉はシルエットでした。満天の星にちょっぴり欠けた月、そして冷え込みで少しガスが漂っていました。
 快適だったのもつかの間、寒さで寝られなくなりました。おまけに、おまわりさんに起こされる始末です。何でも宮之浦岳に向った人が戻って来ていないのだそうです。

Aug.28.2003 Rev.20.08


 


モッチョム岳 Jul.10.2003

 

 屋久島南部の象徴モッチョム岳、南風を受けてガスがわきあがります。これが湿潤な照葉樹林を育んでいるのです。この日、私にとっても強烈な日差しを和らげてくれました。
 夕日が花崗岩の奇峰を照らします。尾の間温泉につかり、今日の行程を振り返り、明日の計画に思いをはせます。

Aug.27.2003 Rev.20.07


 


Calanthe triplicata ツルラン Jul.10.2003

 

 岩をつたって対岸に渡り、川沿いに林内を登って見ました。上流には大きな滝がいくつもあり、渡渉点が見つからない場合、ここまで戻るのだと自分に言い聞かせます。
 人の気配のない林内、大きな倒木上にツルランがいくつも生えていました。倒木更新として幼木が生える姿は、生命の島としての屋久島のイメージです。その母なる自然としてより、すかさず生えてくる生命力に不気味さを感じてしまいました。

Aug.26.2003 Rev.20.06


 


Lecanorchis trachycaula アワムヨウラン Jul.10.2003

 

 川沿いでは見覚えのある葉の無い花茎がいくつかありました。ムヨウラン Lecanorchisです。果実とつぼみ、そして閉じてしまった花もあります。時刻は午後2時ごろ、午後には閉じる一日花のクロムヨウランを思い浮かべます。閉じた花ではよくわかりませんが、全体がウスムラサキで、わずかにのぞいたリップの縁の紫が濃いところがそれっぽいのです。しかし、草姿は細長く繊細な感じです。屋久島まで来たからには見たことのない種であって欲しいと言う思いがつのります。あす花が見られるに違いないという期待で次の日に持ち越しとしました。

Aug.25.2003 Rev.20.05

 


 


Bulbophyllum japonicum ミヤマムギラン Jul.10.2003

 

 川沿いの自然林に下りて行って見ると多くの野生ランがありました。ちょうどミヤマムギランが赤いかわいい花を咲かせていました。Bulb.特有の円周上に並んだ花で、洋ランの小型版です。
 樹木にもついていますが、屋久島特有の花崗岩質の岩にもたくさんついています。シンガポールのBukit Timahで同じく花崗岩にBulb.
がついていたことを思い出しました。着生と相性がよいのでしょうか。

Aug.24.2003 Rev.20.04


 


Calanthe triplicata ツルラン Jul.10.2003

 

 ツルラン、クローズアップで見るとその白色の清楚さが引き立ちます。加えて唇弁の付け根の紅がアクセントになっています。ここが黄色の個体もあります。
 見ているといきなりハチが訪花しました。このアクセントは花蜜のマーキングに違いありません。紅は人間の可視域ですが、ハチではどう見えているのでしょうか。

Aug.23.2003 Rev.20.03


 


Calanthe triplicata ツルラン Jul.10.2003

 

 いよいよ屋久島上陸、レンタカーで島を回りました。林道脇を覗くと、早速ツルランがポツリポツリ咲いているのが見えました。普通種とはいえ、出会いのあっけなさに驚いてしまいます。照葉樹林でも杉植林地でも生えていました。
 樹林下は彩りに乏しく、その純白の花がとても映えます。遠く目にも、いくつも咲いているのが確認できるほどでした。

Aug.22.2003 Rev.20.02

 


 


Dendrobium stricklandianum キバナノセッコク Jul.10.2003

 

 ボウランの付いた木にキバナノセッコクも付いていました。意外な収穫でしたが、いくつか縛り付けられたものがあり、一時がっかりしました。しかし高い枝や周囲の公園の木にも付いている事から、元からあったものに違いないと判断しました。この神社の神職さんはその趣味のある人なのでしょう。
 この神社の後ろには城山があります。種子が飛んできた可能性があり、一度歩いて見たいものです。以外と貧相だったりして。

Aug.21.2003 Rev.20.01


 


Luisia teres ボウラン Jul.10.2003

 

 近づいて見るとボウランの花は結構きれいでした。唇弁のえび茶色とその他の黄色が透過光で映えます。ふつうに見ると黒っぽいだけの花だったかもしれません。そんなイメージしかありませんでした。
 このボウラン、棒のような葉がニョキニョキ伸びてちょっと変です。私的にはレオーニの平行植物にでも出てきそうな気がします。

Aug.20.2003 Rev.20.00


 


Luisia teres ボウラン Jul.10.2003

 

 ようやく屋久島ラン紀行です。
 前夜鹿児島泊、この日いよいよ屋久島入りです。早朝、埠頭まで歩いて見ました。とある神社の境内、楠木にボウランがたくさん付いていました。周囲を見ると楠木だけでなく、近くの公園でもほとんどの木に付いていました。これは壮観です。
 朝日が木々にかかりはじめます。枝の周辺を虫達が飛び始めました。訪花しているかはわかりませんでした。

Aug.19.2003 Rev.19.29

 



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