Second Coming
セカンド・カミング
1stから実に5年7ヵ月かかって発表された2ndアルバムであり、最後のアルバム。この間には来日もしたし、新作シングルも出た。その一方でマネージャーとの離別、レコード会社ペンキぶっかけ事件や移籍に関する裁判とかも起こった。しかし1stアルバムと彼等のオーラの虜になったファンは待った、ずぅーーーーーーーーーと待った。僕も5年半も待ったのだ。5年は長い。この間にベルリンの壁が崩壊して冷戦が終わった。日本も自民党の55年体制が崩れた。僕は大学生から社会人になり、フリーターになっていた。くどいが5年は長かった。そして待望のセカンドアルバムが出た。悪くない、かもしれない。しかし5年前に味わった味わいとは違う。これは彼等が変わったのか、それとも僕が変わってしまったのか。
再びローゼズが来日公演をした。僕はチケットを予約。でも5年前とは何かが違う。アルバムの出来は良いような気もするし足りない気もする。5年の間に僕の求めるロックが変わってしまったのかもしれない。せめて2、3年で出していてくれたらこんなに距離を感じずに済んだだろう。僕はチケットをキャンセルした。
翌年の秋、彼等は解散した。ドラマーが抜け、ギタリストが抜けたあと残されたメンバーの決断だ。やはり彼等にとっても空白の5年間でメンバー間にも距離が発生したのではなかろうか。まともな活動をしなかった(できなかった?)のが遠因だろう。やっぱり5年は長いのである。
ストーンローゼズの来日から10年経った1999年11月10日、記す
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