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T.幸福とは
人は幸福になるために生きています。では、幸福とはいったいなにでしょうか。幸福とは、心が充たされ、生き生きとした状態のことです。逆に、不幸とは、心が充たされず、生きがいを失った状態のことです。
ただ、ことは、そう単純ではないようです。例えば、人の物を盗んだり、人に暴力を振るったりしながら、本人は、自分の欲望を満たし、生き生きとしているようなことは、決して例外的なこととは言い切れません。周りの人を不幸にして、自分だけが一時的に幸福を得ているように見えても、それは真の幸福と言えるのでしょうか。なぜなら、人の犠牲の上に成り立つ幸福は、継続することができない上に、いずれその報いを受ける原因にもなるからです。
つまり、生き生きと生きるために「何をすべきか」が、幸福にとって重要になるのではないでしょうか。では、何をすればよいのでしょうか。答えは、そう簡単に出るものではない上に、一人一人全く違うものかもしれません。しかし、誰にでも共有できるものとして、あえて答えを一つ上げるとすれば「使命」と考えてみてはどうでしょうか。
また、経済的に豊かになった現代において、楽をすることが幸福であると勘違いする人も多くいるようですが、これも真の幸福ではありません。楽しむということは、生き生きと生きていく上で、とても大切なことですが、怠惰にふけるという意味での楽をすることは、人に活力を失わせ、幸福から遠ざけることにつながるからです。
つまるところ、自分だけが欲望を満たされる、自分だけが楽をできるなんてところに幸福を見出すことはできないのでしょう。人と人が支え合う中で、自らの使命を果たし、互いの幸福に資することができてこそ、真の幸福が実現できるのではないでしょうか。
そして、幸福経営とは、事業を通じてご縁のある全ての関係者が、それぞれの使命を果たし、他者や社会への貢献と自己の成長を通して、心が充たされ、生きがいを感じられる状態を組織の中で創ることと言えるのではないでしょうか。
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