business forum kobe 21
トップページ >経営  >【韓非子に学ぶ組織運営術 その十二】

【韓非子に学ぶ組織運営術 その十二】

 

1.滅亡への道(5)

『怯懾(きょうしょう)にして弱守、はやく見るも心は柔懦(じゅうだ)、可となす有るを知るも、断じて敢えて行わざる者は、亡ぶべきなり。』

 

(訳) 君主が臆病で自分を貫くことができず、先の見通しは早いが、心が弱くて思い切りがなく、頭ではよいと分かっていても、決してそれを実行できないのであれば、その国は滅びるであろう。

 

  経営者が先を見通すことができ、やるべき事が分かっていても、自分の信念を貫けずに、やるべきことを勇気を持って実行することできないのなら、その組織は滅びていくでしょう。

 

2.滅亡への道(6)

『好み智をもって法を矯(た)め、時に私もって公にまじえ、法禁変わり易く、号令しばしば下す者は、亡ぶべきなり。』

 

(訳) 君主が好き勝手に知恵をふるって法をゆがめ、ある時は公私を混同し、法律禁制がよく変わり、政令がたびたび出されるのであれば、その国は滅びるであろう。

 

 経営者が悪知恵を働かせてルールをゆがめたり、ルールをころころ変更したり、気まぐれに命令を下したり、公私を混同したりするのなら、その組織は滅びていくでしょう。

 

3.滅亡への道(7)

『変褊(へんへん)にして心は急、軽疾にして動発しやすく、心悁忿(けんふん)にして前後をはからざる者は、亡ぶべきなり。主、怒り多くして好んで兵を用い、本教をゆるがせにして軽々しく戦攻する者は、亡ぶべきなり。』

 

(訳) 君主がせっかちで気が短く、軽率で事を起こしやすく、すぐに激怒して前後の見さかいもなくなるのであれば、その国は滅びるであろう。君主が怒りっぽくて戦争を好み、農事をおろそかにしながら軽々しく攻撃をしかけるのであれば、その国は滅びるであろう。

 

 経営者が短気で軽率な行動をくり返し、感情の起伏が激しくてすぐに理性を失うようなら、組織は滅びていくでしょう。

 経営者が怒りっぽくて争いを好み、地道な日々の業務をないがしろにして、身勝手な正義を振りかざして諍(いさか)いがたえないのであれば、その組織は滅びていくでしょう。

経営のトップページへ
トップページへ
copyright (c) 2006 business forum kobe21 all rights reserved.