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【松下幸之助に学ぶ経営哲学】

〜その七 時代の変化に適応する〜

 

 松下幸之助は『実践経営哲学』の中で、企業が永続的に発展していくために時代の変化に適応することの大切さを、次のように述べています。

 

・正しい経営理念というものは、基本的にはいつの時代にも通ずるものである。経営というのは、結局、人間が人間自身の幸せをめざして行うものなのだから、人間の本質がいつの時代においても変わらないものである以上、正しい経営理念も基本的に不変であると考えられる。だからこそ、正しい経営理念をもつことが大切になのである。

 

・その経営理念を現実の経営の上にあらわすその時々の方針なり方策というものは、これは決して一定不変のものではない。というよりも、その時代時代によって変わっていくのでなければならない。

 

・この社会はあらゆる面で絶えず変化し、移り変わっていく。だから、その中で発展していくには、企業も社会の変化に適応し、むしろ一歩先んじていかなくてはならない。

 

・正しい経営理念をもつと同時に、それにもとづく具体的な方針方策がその時々にふさわしい日に新たなものでなくてはならない。この”日に新た”ということがあってこそ、正しい経営理念も本当に永遠の生命をもって生きていくのである。

 

 企業といえども、事業を通じて人々の幸福に資するために経営している限り、人の本質に基づいた普遍的価値を希求する必要があるでしょう。そのためにも、経営者は、普遍的な正しい経営理念をもち続けることが大切になります。

 しかし、このことは、企業が変わらなくてもいいということではありません。時代変化に伴い、企業をとりまく社会経済環境は変化し、顧客ニーズも絶えず変化します。

 人々の幸福に資するための目的たる経営理念不変であっても、それを実現するための手段たる事業方針実施方法は、時代の求めに応じて、絶えず、改善改革して、変化適応できる組織にすることが、企業を永続的発展させることにつながると、松下幸之助は説いているのでしょう。

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