〜人を説得する十二原則D〜
5.美しい心情に呼びかける、演出を考える、対抗意識を刺激する
「人間はだれでも理想主義的な傾向を持ち、自分の行為については、美しく潤色された理由をつけたがる。そこで、相手の考えを変えるためには、この美しい理由をつけたがる気持ちに訴えるのが有効だ。」
「現代は演出の時代である。単に事実を述べているだけでは十分ではない。事実に動きを与え、興味をそえて演出しなければならない。興行的な手法を用いる必要がある。人の注意を引くには、これによるのが何よりも効果的だ。」
「仕事には競争心がたいせつである。あくどい金もうけの競争でなく、他人よりも優れたいという競争心を利用するべきである。優位を占めたいという欲求、対抗意識、負けじ魂、気迫に訴えるのだ。」
「仕事がおもしろければ、だれでも仕事をしたがり、立派にやりとげようと意欲を燃やす。」
ビジネスで成功するためには、様々な利害関係者の間で、個々の貢献を引き出し合いながら、組織全体の成果につなげるマネジメントが必要となります。
そのためには、考え方、価値観の違う個々の人間を同じ方向に向かわせるために、動機づけを与える必要があるでしょう。
それには、個々人が自分なりにもっている正義感や良心や貢献意欲に呼びかけ、その美しい心情に基づいて、同じ目標を共有していけるような工夫が必要となるでしょう。
その際に、相手の興味を引く上手な演出があれば、人の心を動かしやすくなるのでしょう。
さらに、経営者が組織の生産性を上げるためには、個々の従業員が互いに切磋琢磨できる環境を作っていくことも必要でしょう。
そして、従業員に仕事が楽しいと感じてもらえるようになれば、従業員が主体的に仕事をやり遂げる意欲につながるでしょう。
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