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【カーネギーに学ぶ『人を動かす』マネジメントPart10】

人を説得する十二原則C

4.思いつかせる人の身になる同情を持つ

「人から押しつけられた意見よりも、自分で思いついた意見のほうを、われわれは、はるかに大切にするものである。すると、人に自分の意見を押しつけようとするのは、そもそも間違いだといえる。暗示を与えて、結論相手に出させるほうが、よほど利口だ。」

「人に押しつけられているのだとか、命令されているのだとかいう感じは、だれにしろいやなものだ。それよりも、自主的行動しているのだという感じのほうが、はるかに好ましい。自分の希望欲望意見を人に聞いてもらうのはうれしいものだ。」

「相手は間違っているかも知れないが、彼自身は自分が間違っているとは決して思っていないのである。だから、相手を非難してもはじまらない。非難は、どんなばか者でもできる。理解することにつとめなければならない。賢明な人間は、相手を理解しようとつとめる。相手の考え、行動には、それぞれ、相当の理由があるはずだ。その理由を探し出さねばならない。そうすれば、相手の行動、相手の性格に対する鍵まで握ることができる。本当に相手の身になってみることだ。「もし自分が相手だったら、はたしてどう感じ、どう反応するだろうか」と自問自答してみるのだ。これをやると、腹を立てて時間を浪費するのがばかばかしくなる。原因興味を持てば、結果にも同情が持てるようになるのだ。おまけに、人の扱い方が一段とうまくなる。」

「われわれの人となりには、自分が手を下して作った部分は、ほんのわずかしかない。したがって、われわれの接する相手が、どんなにいら立っていたり、偏屈だったり、わからずやだったとしても、その責めをすべて本人に帰するわけにはいかない。気の毒だと思ってやるべきだ。同情してやることだ。そしてこう考えるのだ。「もし神様のお恵みがなかったら、この相手が、わたし自身の姿なのだ」。われわれが交渉を持つ相手の四分の三は、みな同情に飢えている。それを与えてやるのだ。好かれることは請けあいである。」

 ビジネスにおいては、意見対立する人や不愉快な人を説得して協力を求めないといけないことが往々にしてあります。そんなときに、自分の考えを押しつけるのではなく、相手自発的発案協力してくれている体裁を整えてあげることができれば、反発を生むこともなく、快く人の協力を得ることができるでしょう。

 そのためには、はじめは意見が対立していても、相手立場に立って、相手を理解することから始めることが大切でしょう。そうすれば、どうのようにすれば相手がこちらの意見に近づき、協力したくなるかも分かってくるでしょう。

 たとえ相手が不愉快言動をとったとしても、自分ではコントロールできない原因が存在することを理解し、同情を寄せることが、相手をよく理解し、打ち解け合えることにつながるのでしょう。

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