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【ドラッカーに学ぶ経営マネジメントPart19】

〜「経営者の条件」より、"意思決定とは何か"

 

1.経営者に特有の仕事

 意思決定経営者特有仕事である。組織や組織の業績に対して重大影響を及ぼすような意思決定を行うことを期待されている者こそ経営者である。経営者は成果をあげるために意思決定を行う。

 成果をあげるためには、重要意思決定集中しなければならない。問題根本をよく理解して決定しなければならない。不変のものを見なければならない。賢くあろうとせず、健全であろうとしなければならない。

 

2.問題の種類を知る

 意思決定においては、まず初めに、一般的問題例外的問題か、何度も起こることか個別に対処すべき特殊なことかを問わなければならない。基本的問題は、原則手順を通じて解決しなければならない。これに対し例外的問題は、状況に従い個別の問題として解決しなければならない。

 

3.必要条件を明確にする

 意思決定においては、決定の目的は何か、達成すべき目標は何か、満足させるべき必要条件は何かを明らかにしなければならない。

 必要条件簡潔かつ明確にするほど決定による成果はあがり、目標の達成可能性が高まる。

 必要条件は、「この問題を解決するために最低限必要なことは何か」を考え抜くことによって明らかとなる。

 必要条件を満たさない決定は、成果のあがらない不適切な決定である。

 

4.何が正しいかを知る

 意思決定においては、何が正しいかを考えなければならない。やがては妥協が必要になるからこそ、誰が正しいか、何が受け入れられやすいかという観点からスタートしてはならない。満たすべき必要条件を満足させるうえで何が正しいかを知らなければ、正しい妥協と間違った妥協を見分けることもできない。その結果間違った妥協をしてしまう。

 

5.行動に変える

 決定行動に変えなければならない。決定において最も困難な部分が必要条件を検討する段階であるのに対し、最も時間がかかる部分が、成果をあげるべく決定を行動に移す段階である。決定は最初の段階から行動への取り組みをその中に組み込んでおかなければ成果はあがらない。

 決定の実行が具体的な手順として誰か特定の人仕事責任になるまでは、いかなる決定も行われていないに等しい。それまでは意図があるだけである。

 

6.フィードバックを行う

 決定を行うのはである。人は間違いを犯す。最善を尽くしたとしても必ずしも最高の決定を行えるわけではない。最善の決定といえども間違っている可能性はある。そのうえ大きな成果をあげた決定もやがては陳腐化する。

 だからこそ、決定の基礎となった仮定現実に照らして継続的に検証していくために、決定そのものの中にフィードバックを講じておかなければならない。

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