〜パラダイムと原則A〜
2.7つの習慣
(1) 習慣
昔の格言に「思いの種を蒔き、行動を刈り取り、行動の種を蒔いて習慣を刈り取る。習慣の種を蒔き、人格を刈り取り、人格の種を蒔いて人生を刈り取る」というものがあります。
繰り返される習慣が私たちの生活に決定的な影響を及ぼしているのです。
習慣は、知識とスキルとやる気という三つの要素からなっています。
知識は「何をするか」または「なぜそれをするか」という二つの質問に答えてくれます。スキルは「どうやってするか」を示すものです。やる気は動機であり「それを実行したい」という気持ちです。
(2) 効果性
「7つの習慣」は効果性の習慣です。人格の土台となり、効果的に問題解決を図り、機会を最大限に活かすことで、長期的に最大の有益な結果をもたらすものです。
効果性は、目標達成と目標達成能力(または資源)のバランスにあります。
目標達成に集中しすぎると、目標達成能力が疲弊してしまい、目標達成能力に集中しすぎると、手段が目的化し成果が出にくくなります。
目標達成と目標達成能力のバランスをとることで、物的、金銭的、人的資源を活用するときの効果性を向上させることができます。
(3) 私的成功の習慣
真の自立を達成することにより、周りの状況に左右されるのではなく、逆に周りの状況に作用を及ぼすことができるようになります。
「7つの習慣」のうち第一、第二、第三の習慣は、自己克服と自制に関連した習慣であり、依存から自立へと成長するためのプロセスです。この三つは人格を育成する核ともいえる私的成功の習慣です。
私的成功の習慣を身につけることによって、自分の本質、最も深い価値観、独自の貢献する能力に目覚めるようになり、誠実、自制、内的な方向性が増し、充実した平安な気持ちに満たされます。そして、正しいかどうかで物事を判断し行動することができ、自分の努力によって欲しい結果を得ることができるようになります。
(4) 公的成功の習慣
相互依存を達成している人は、他人と深くかつ有意義な関係を築くことができ、彼らの持つ巨大な能力や可能性といった資源を自由に活用できます。
第四、第五、第六の習慣は、チームワーク・協力・コミュニケーションなどに関連した公的成功の習慣であり、自立から相互依存へと成長するためのプロセスです。
公的成功の習慣を身につけることによって、人間関係は改善され、もっと深く、堅固で、創造的で、新しい発見に満ちたものになります。そして、自分の努力と他人の努力を引き合わせて最大の成果を出せるようになります。
(5) 再新再生
第七の習慣は再新再生の習慣であり、肉体、社会、知性、精神という四つの基本側面において、定期的かつバランスよく改善を図る習慣です。
第七の習慣を身につけることによって、他の六つの習慣を再新再生し、真の自立と効果的な相互依存の土台を作ることができます。
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