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【孫子の兵法に学ぶ経営戦略 Part9】
〜行軍編より〜
『軍は高きを好みて低きを悪(にく)み、陽を貴びて陰を賤(いや)しむ。生を養いて実におり、軍に百疾なし。これを必勝という。』
(訳)軍を駐屯させるには、高地が好ましく低地はよくない。また、日当たりの良い場所を選んで日当たりの悪い場所を避けるべきである。そうすれば、英気を養うことができ、兵士の疾病を防ぐことができる。これが必勝の条件である。
社員健康で元気に働くことができるように、衛生的明るい労働環境生活環境を整えてあげることが、事業成功基本となる。
『しばしば賞するは困(くる)しむなり、しばしば罰するは困しむなり。』
(訳)むやみやたらに報賞を行ったり、処罰したりするのは、ゆきづまっている証拠である。
部下を上手に用いるためには、正しい方針に基づき、規律正しく信賞必罰を行わなければならない。むやみやたらに賞罰を与えるとモラルの低下やモチベーションの低下を招き、組織規律を失うことにつながる。
『兵は多きを益とするにあらざるなり。ただ武進することなく、力を合わせて敵を料(はか)るに足れば、人を取らんのみ。慮(おもんばか)りなくして敵をあなどる者は、必ず人に擒(とりこ)にせらる。』
(訳)兵士の数は多ければよいというものではない。やたらに猛進することをせずに、戦力を集中し、敵情の把握に努めれば、勝利を収めることができる。思慮を欠いて敵を侮れば、必ず敵に捕らえられる。
企業社員数は多ければよいというものではない。人海戦術で闇雲に猛進するのではなく、精鋭部隊集中し、正しい状況判断に努めれば、成功することができる。思慮を欠いて状況判断を誤れば、必ず失敗する。
『令、素(もと)より行われて、もってその民を教うれば、すなわち民服す。令、素より信なれば、衆と相い得るなり。』
(訳)軍令が普段から正しく行われていて、兵士に命令するならば、兵士は承服する。軍令が普段から信用されていれば、兵士と意思統一ができる。
経営者普段から正しく指揮命令をすれば、部下はそれに従うことができる。経営者の指揮命令が信用されていれば、経営者と部下との意思統一を図ることができる。
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