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【ドラッカーに学ぶ経営マネジメントPart4】
"事業とは"
1.事業は何か
(1) 自社の定義
 あらゆる組織において、共通のものの見方、理解、方向づけ、努力を実現するに
は、「われわれの事業は何か。何であるべきか」を定義する事が不可欠である。
 事業の定義があって初めて、目標を設定し、戦略を発展させ、資源を集中し、活動を開始することができる。業績をあげるべくマネジメントできるようになる。
(2) 事業はなにか
 企業の目的として事業が十分に検討されていない事が、企業の挫折や失敗の最大の原因である。
 顧客によって事業は定義される。顧客を満足させることこそ、企業使命であり目的である。
(3) 顧客は誰か
 「顧客は誰か」との問いこそ、個々の企業の使命を定義するうえで、最も重要な問いである。顧客は常に一種類ではない。顧客によって、期待や価値観は異なる。買うものも異なる。
(4) いつ問うべきか
 「われわれの事業は何か」この問いは常に行わなければならない。特に成功しているときこそ、真剣に問うべきである。成功は常に、その成功をもたらした行動を陳腐化する。新しい現実をつくりだす。新しい問題をつくりだす。
(5) われわれの事業は何になるか
 「われわれの事業は何になるか」は、予測される変化に適応するための問いである。その狙いは、現在の事業を修正し、延長し、発展させることである。
 
2.事業の目標
(1) 目標の設定
 事業の目標は、マーケティング、イノベーション、経営資源、生産性、社会的責任、利益について、具体的に、バランスよく、優先順位をつけて設定しなければならない。
(2) マーケティングとイノベーション
 目標設定においても、中心となるのはマーケティングイノベーションである。なぜなら、顧客代価を支払うのは、この二つの分野における成果貢献に対してだからである。
 市場において目指すべきは地位は、最大ではなく最適である。
(3) 経営資源
 経済活動には三つの資源が必要である。物的資源、人材、資金である。
(4) 生産性
 企業間に差をつけるものはマネジメントの質の違いである。このマネジメントの質を測定する一つの尺度が、生産性すなわち経営資源活用程度とその成果である。
(5) 社会的責任
 社会経済は、いかなる企業をも一夜にして消滅させる力を持つ。企業は、社会や経済の許しがあって存在しているのであり、社会と経済が、その企業が有用かつ生産的な仕事をしていると見なす限りにおいて、その存続を許されているにすぎない。
(6) 利益
 企業の目標を達成するうえで利益が必要となってくる。利益とは、企業存続の条件である。利益とは、未来の費用、事業を続けるための費用である。
 
3.戦略計画
 得るべき成果と比較して冒すべきリスクというものが必ずある。戦略計画に成功するということは、より大きなリスク負担できるようにすることである。
 戦略計画とは、リスクを伴う起業家的な意志決定を行い、その実行に必要な活動を体系的組織し、活動の期待成果比較測定する連続したプロセスである。
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