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【ドラッカーに学ぶ経営マネジメントPart2】
〜ネクスト・ソサエティにおけるトップマネジメント〜
1.ネクスト・ソサエティ
 急激な変化と乱気流の時代にあっては、大きな流れにのった戦略なくして成功はあり得ない。
 その大きな流れが、ネクスト・ソサエティ(異質の次の時代)の到来である。若年人口の減少であり、労働人口の多様化であり、企業とそのトップマネジメントの機能・構造・形態の変容である。
 ネクスト・ソサエティは知識社会である。知識が中核の資源となり、知識労働者が中核の働き手となる。
 ネクスト・ソサエティには、三つの特徴がある。第一に、知識の移動が容易になるため、いかなる境界もない社会となる。第二に、万人に教育の機会が与えられるため、上方への移動が自由な社会となる。第三に、万人が知識を手に入れるが、万人が勝てるわけでないため、成功と失敗の並存する社会となる。
 これら三つの特質がゆえに、高度に競争的な社会となる。
 
2.トップマネジメント
 ネクスト・ソサエティにおいて、トップマネジメントは、組織の三つの側面をバランスさせなければならない。経済機関、人的機関、社会機関としての側面である。
 組織のマネジメントをスーパーマンの出現に頼るわけにはいかない。かかる人材はあまりに少なく、いつ現れるかもわからない。組織に必要なものは、真摯に仕事をする有能なトップマネジメントであって、超人ではない。
 ネクスト・ソサエティにおけるトップマネジメントの最大の仕事が、組織としての個の確立である。
 組織の最大の課題は、社会的な正統性の確立である。すなわち、価値・使命・ビジョンの確立である。
 ネクスト・ソサエティにおいては、まさにトップマネジメントが組織そのものである。他のものは、すべてアウトソーシングの対象となりうる。
 組織が生き残りかつ成功するためには、変化を脅威でなくチャンスと捉えて、自らが変革機関とならなければならない。
 そのためには、第一に、成功していないものはすべて組織的に廃棄していかなければならない。第二に、製品・サービス・プロセスを組織的、継続的に改善していかなければならない。第三に、あらゆる成功を追求していかなければならない。第四に、体系的にイノベーション(革新)を行っていかなければならない。
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