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拝啓 時下ますますご健勝のことと、お喜び申し上げます。
去る10月21日、自民党の高市早苗総裁が第104代内閣総理大臣に選出されました。内閣制度が創設された1885年以降、初の女性総理大臣となります。
女性の社会進出を阻んできた「ガラスの天井」を破ったと評価する声も多く上がっています。女性総理大臣の誕生そのものが、女性活躍社会への強いメッセージになったのではないでしょうか。
世界経済フォーラムが発表した2025年版の世界男女格差報告書によると、日本のジェンダーギャップ指数は148カ国中118位だったようです。報告書は、各国の男女格差を「経済」「教育」「健康」「政治」の4分野で評価し、国ごとのジェンダー平等の達成度を、「0」が完全不平等、「1」が完全平等として指数にしています。
中でも際立っているのが、国会議員の男女比:0.186(115位)、閣僚の男女比:0.111(124位)、管理的職業従事者の男女比:0.192(127位)と、政治の分野でも経済の分野でも、世界と比べて女性リーダーが圧倒的に少ないようです。
日本で女性がリーダーとして活躍しにくい社会的背景として、封建的な家父長制の名残りにより、「男は仕事・女は家庭」「男性は主要業務・女性は補助業務」などといった性別役割分業の意識が社会にまだまだ根強く残っていることが指摘されています。
男性と女性とでは、明らかに生物学的な違いがあります。しかし、現代社会では、男女の違いに関係なく必要とされる能力が至るところで求められています。また、少子高齢化社会の進展により、現役世代の人口割合が減少する中で、多様な人材の活躍が希求されています。
性別に関係なく誰もが合理的な適材適所で活躍できる、より開かれた明るく豊かな社会を実現するために、我々は、過去の因習や固定観念を捨てて新たな未来を切り開くパラダイム転換を迫られているのではないでしょうか。
2025.11.01
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