去る1月17日で、阪神淡路大震災から30年が経ちました。観測史上初の震度7を記録した地震は、6,434人もの命を奪い、約25万棟の住宅を全半壊させ、インフラや交通網を大規模に破壊しました。
あまりにも多くのものを失い、あまりにも大きな傷を負い、自然の猛威の前で人間の無力さを痛感させられ、絶望的な状況の中でも、人々は希望と温かい心を失わずに、お互いに助け合って幾多の困難を乗り越え、復興を遂げてきました。
人間は、一人では生きていけない社会的な生き物です。震災を通じて、我々は、社会の中で支え合って生きるために大切なことを多く学ぶことができたはずです。命の尊さ、助け合うことの大切さ、人と人のつながりの大切さ、伝え合うことの大切さ、備えることの大切さ、正確な情報を適時に得ることの大切さなど、学んだことを風化させてはならないのでしょう。
30年たった今、世代も変わっていき、阪神淡路大震災を知らない人々が増えています。しかし、数年ごとに大地震に見舞われる地震大国日本では、いつまたどこでどんな規模の地震が起こるか分かりません。震災の経験から学んだ教訓を、安全で安心して暮らせる人にやさしいしなやかな地域づくりに活かすために、1.17の記憶を次世代に語り継ぐことが益々大切になるのではないでしょうか。
2025.02.01
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