全国各地で猛暑が続いています。8月23日には、兵庫県豊岡市で39.7度と、1918年に統計を取り始めて以来の最高記録となりました。また、8月27日には、福岡県太宰府市で40日連続の「猛暑日」となり、全国の最長記録を更新しました。
一般的に、暑い夏は景気にプラスに働くと言われていますが、あまりに暑いと話は複雑になるようです。「気温35度くらいまでは飲み物やアイス、夏物衣料などの消費が増えるが35度を超えると外出が減るためマイナスに働いてくる」と指摘するエコノミストもいます。
例えば、かき氷の売れ行きが好調な反面、ソフトクリームは暑さですぐに溶けるため、売上が落ちているそうです。花の販売も、暑さで花が枯れるスピードが速まり、さらにお墓参りなどの外出を控えるために、売上が落ち込んでいるそうです。また、猛暑による不作で野菜の値段が高騰して、消費者の懐を直撃しています。
暑い夏が景気によいといっても、限度があるようで、これだけの猛暑が続くと経済に悪影響を及ぼす面もあるようです。なにごとも「過ぎざれば及ばざるがごとし」なのでしょう。
多くの日本人が実感しているように、年々、夏の暑さが厳しさを増しているようですが、人間が天気をコントロールすることは、ほぼ不可能です。そうであれば、気候変動に適応した上で社会経済を回し、生活を守っていかなければならないのでしょう。気候変動という危機を社会変革の好機とするために、我々は、広く叡智を結集して、社会をより安心より快適にするイノベーションを起こし続ける必要があるのではないでしょうか。
2024.09.01
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