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【株を守りて兎を待つ】

 

  「株を守りて兎を待つ」ということわざがあります。中国の古典「韓非子」の中にある次の話に由来します。昔、農夫が、切り株にウサギがぶつかって死んだのを見た。そのウサギを手に入れた農夫は、それ以来、これと同じ事が起こることを願い、仕事をしないで毎日その株を見守っていたが、二度とウサギを得ることはできなかった。転じて、「過去の経験古い習慣にこだわって時勢に応じた対応ができずに進歩がないこと」のたとえとして使われるようになりました。

 未だ収まらない新型コロナ禍ウクライナ侵攻による資源高・物価高・サプライチェーンの混乱が世界経済に大きな影を落とし、また、国際秩序の不安定化が進み、企業経営の先行き不透明感も益々増しています。この大動乱の時代において、世界的に政治的・経済的な社会構造の改革が求められていく中、企業経営者も現下の危機を乗り越え新時代を切り拓くために、過去の成功体験・既存のやり方を捨て去り、新しいビジョンをもってイノベーションを起こし続ける必要があるのではないでしょうか。

 卯年の新年にあたり、変化に対応して自由な発想で兎のように自由に跳び回る起業家精神を持った経営者が増えることを願ってやみません。

2023.01.01

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