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【ロシア軍ウクライナ侵攻】

 ロシア軍が2月24日、隣国ウクライナ侵攻しました。これ以上のNATOの東方拡大を阻止するために実力行使に出たとみられていますが、正当な理由もなく一方的に、独立した他の主権国家に侵略するのは、国際秩序破壊する蛮行と言えるでしょう。

 国連安全保障理事会は25日、ロシアに即時撤退などを求める決議案を採決にかけましたが、ロシアが拒否権を行使し否決されました。拒否権をもつ常任理事国なら何をやっても許されるのであれば、国連の存在意義そのものが失われかねません。

 ロシアと国境問題を抱える日本にとっても、他人事では片づけられない由々しき事態であるといえるでしょう。また、このような蛮行がまかり通るのなら、南シナ海・東シナ海で力による現状変更を試みる中国にも、誤ったメッセージを送り、中国の挑戦をさらにエスカレートさせることにもなりかねません。

 人類は、物質的欲望を満たす知識を飛躍的に発達させてきた一方、平和を実現するための知恵を十分に開発してこなかったことが、これだけ高度に文明が発達した現代においても、戦争が無くならない原因になっているのではないでしょうか。

 多摩大学名誉教授の田坂広志の言葉に、「戦略とは略くこと」とあります。今こそ、世界が戦争を無くすための戦略的な叡知を結集すべきではないでしょか。

 一日も早く、ウクライナに平和な日々が戻ることを願ってやみません。

2022.03.01

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