世界の軍事費が増大しています。スウェーデンのストックホルム国際平和研究所によると、2020年の世界の軍事費は前年比2.6%増の1兆9810億ドル(約214兆円)と過去最高だったようです。
新型コロナウイルスの感染拡大で2020年の世界経済が後退し各国とも税収減少とコロナ対策で膨大な財政支出を強いられているにもかかわらず、軍事費が増大していくことに疑問を感じずにはいられません。
国の安全を守るための軍事費は、必要かつ重要なものといえるのでしょう。しかし、コロナ禍で世界中で多くの人々の命や生活がおびやかされている最中に、国同士の危機を煽って軍事費を膨張させて、一体誰が喜んでいるのでしょうか。
新型コロナウイルスが、世界中で、持つ者と持たざる者の間の格差を増幅させていると指摘されていますが、増大する軍事費のほんの一部でも、格差拡大に困窮する弱い立場におかれる人々の救済に充てられないのでしょうか。
このコロナ禍が、世界中の国同士が主義主張・利害の対立を乗り越え、叡知を結集させて、より平和な世界を実現すべく力を合わせる機会になることを願ってやみません。
2021.06.01
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