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【猛威を振るう新型肺炎】

 中国の武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎が世界中で猛威を振るっています。中国国内の感染者数は30日時点で累計9,692人に達し、死者数は213人になりました。中国以外では、これまでに21の国と地域で115人の感染者が確認され、日本でも14人の感染者が確認されています。この事態を受け、世界保健機関(WHO)は、緊急事態宣言を出しました。

 世界サプライチェーンの中心である中国におけるモノ移動が制限されれば、世界経済に甚大な悪影響が出るでしょう。また、訪日中国人のインバウンド需要に依存してきた日本の宿泊業・小売業・飲食サービス業等への悪影響も懸念されています。

 航空技術の発達 により、国境を越える人やモノの移動が容易になり、経済の国際化が飛躍的に進みましたが、遠い外国で起こった問題が、瞬時に日本の社会・経済に多大な影響を及ぼすリスクをはらんでいることも確かでしょう。特に新型ウイルスは、予防薬も特効薬もなく、目に見えないところで拡散していきますので、被害の拡大を抑え、治療方法を確立し、予防薬を開発するのにも困難が伴うでしょう。一刻も早く事態が収束することを祈るばかりです。

 企業経営においても、見えないリスクマネジメントする重要性が増してきています。起こりうるリスクをいかに想定し、それに備えていかに必要な準備ができるか、起きた事態に対してそのリスクを正確に把握・分析し、適切な対応ができるか等々、経営者には、益々、リスク対応能力が求められているのでしょう。そしてなにより、人も企業も、多少のことでは動じないしっかりとした体力をつけることが最も大事になるのではないでしょうか。

2020.02.01

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